成田空港も朝青龍に困惑…帰国決まっていないのに取材規制通達

２９日のモンゴル帰国が濃厚になった横綱・朝青龍（２６）＝高砂＝に関し、成田空港が２５日、帰国取材へ規制を敷いた。取材エリアの規制で、正式に帰国が決まっていない時点での通達は異例だ。

　午後１時３０分、モンゴルへの直行便が出発するゲートには現れるはずのない主役をテレビカメラ１０台を含む５０人もの大報道陣が待ち構えた。師匠の高砂親方（元大関・朝潮）が「土曜の帰国はない」と断言したにもかかわらずこれだけの報道陣が押し寄せるのはまさに異常事態。飛行機が定刻通りに出発すると成田空港の２人の広報担当者が登場した。

　通達の内容は〈１〉カメラマンと記者は一度陣取った位置を動かない〈２〉テレビのリポーターは朝青龍にマイクを突き出さない。来週のモンゴルへの直行便は２７、２９、９月１日の３便。帰国には日本相撲協会の理事会での承認が必要で現時点で帰国はおろか、理事会の開催日も決まっていない。帰国日が未定での取材規制だが「一般乗客への混乱を予想した措置です」と広報。同空港では帰国時のロビーから機内へ乗り込むまでの特別ルートも用意した。

　帰国Ｘデーは２９日が濃厚。週明けに北の湖理事長が２８日の理事会開催を要請する見込みで医師が病状を説明する特別な形式で各理事に承認を求める。北の湖理事長は「朝青龍も横綱である前に一人の人間。もう少し様子は見るがこれ以上、悪化したら協会の責任になる。医師の判断に任せたい」と話していた。

　◆高砂親方「状況変わりません」　解離性障害と診断された精神状態を治療するため２２日に自宅から外出した朝青龍はこの日も都内のホテルで静養に努めた。東京・両国の相撲教習所で開かれた指導適格者認定証の講習会に出席した高砂親方は状態について「状況は変わりません」と回復の兆しが見られないことを明かした。今後は理事会が開かれる見込みだが「オレから要請することはない」と北の湖理事長に一任することを明かした。

参照元：スポーツ報知