崔が実現へ意欲「レスナーとやりたい」

【ソウル３日＝趙孝英通信員】崔洪万（２６＝韓国）が強打者を倒し、レスナーとの対戦を実現する。Ｋ－１　ＷＯＲＬＤ　ＧＰ香港大会（８月５日）でゲーリー・グッドリッジ（４１）との対戦が発表された。韓国ソウル市内で復帰会見に臨んだ崔は、脳の腫瘍（しゅよう）に問題がないことをあらためて強調。ハードパンチャーを撃破し、一度は消滅したブロック・レスナー（２９）との夢マッチを現実のものとする。

　レスナーとの夢カードが消滅してから、初めて公の場に姿を現した崔は、苦しんだ日々を告白した。

　崔「ストレスが多かった。おかげで１０キロやせた。（キャンセル後は）人を見たくなかった。韓国にいると余計にストレスを受けるので、わざと日本にいた。ネットでもいろいろいわれていたし、パソコンも見なかった。とにかく、頭を空っぽにして休んだ」。

　カリフォルニア州アスレチック・コミッションの裁定で試合がキャンセルとなり、自身で病状を説明する会見を開き反論した。だが逆に正確に公表したことで、韓国では限界説と、そうした状態で試合を行ってきたことへの批判が上がった。

　この日も地元メディアから質問が出たが「腫瘍は昔からあった。シルムをやるのにも何の支障もなかった。よく知っていたので、生きていくのに支障はない」と、あらためて強調した。

　４月下旬のＫ－１ハワイ大会マイク・マローン戦以来、３カ月ぶりの試合となる香港大会。相手は、健在ぶりを証明するには格好の相手だ。腕相撲世界一で強打者のグッドリッジ。「Ｋ－１の中でも数少ない親しい選手だが、友情をかけて一生懸命やりたい。自分の変わった姿を見せたい」。怪力と打ち合って勝利し、今度こそレスナーとの対戦を実現させる。

　「もちろん対戦したい」。崔はキャンセルが避けられなくなった５月末に対戦を強く望み、レスナーも「当然だ。崔と試合がしたい」と言った。谷川ＥＰも「状況が整えれば、何とかして実現させたい」と、熱意を持っている。

　９月２９日に初めて韓国で行われるＷＧＰ本戦にも、開催国枠での出場が決まっている。失意を乗り越えた韓国の巨人が、完全復活へスタートを切る。

参照元：nikkansports.com