大田５番決定！１４日紅白デビュー戦 いきなり侍・内海と対戦

巨人のドラフト１位・大田泰示内野手（１８）が、今キャンプ初の紅白戦（１４日・サンマリンスタジアム）で、紅組の「５番・三塁」で実戦デビューすることが１２日、分かった。相手となる「黒組」の先発は内海哲也投手（２６）。背番号５５の大先輩・松井秀喜外野手（現ヤンキース）は「７番・左翼」だったが、期待の大型新人はＷＢＣ（ワールド・ベースボール・クラシック）日本代表候補の左腕相手に“ガチンコ”で胸を借りることを誓った。

　顔をゆがめながら、大田が声を絞り出した。「もう一丁、お願いします！」居残り特打のラスト、あと１球だったはずの打球がファウルとなったことに、納得がいかなかった。下半身に力が入らない。明らかに疲れていた。仕切り直しの１球は中飛に終わったが、積極的な姿勢に、大田の意欲が表れていた。

　注目の実戦デビューは「５番・三塁」で迎える。この日、２試合（紅組対黒組、緑組対青組）が予定されている１４日の紅白戦オーダーが判明。紅組で先発出場することになった大物ルーキーは「打席でも守備でも消極的にならず、打席では真っすぐに振り負けず、三振でもいいので、積極的にどんどん振っていきたい」と超攻撃的な姿勢で臨むことを誓った。

　相手の先発は内海が予定されている。１軍の主力級とは初対戦となる。「やっぱり球界でも名の通った左腕。でも、打席では名前負けしないように。来る球は（同じ）ボールなんで。それをしっかりと打ち返したい」ガチンコ勝負でＷＢＣ代表候補の先輩左腕に挑むつもりだ。

結果だけではなく、すべてが貴重な経験になる。黒組には小笠原、李ら強打者が名前を連ねる予定。原監督は「若手がベテランと交ざってプレーすることで、若手にとってのエネルギーになってほしい」と説明。ビッグルーキーも「打席への準備の仕方とか参考にしていきたい」と話した。

　背番号５５の先輩、松井は初の紅白戦（９３年２月１７日）に「７番・左翼」で先発、初打席で中越えに適時三塁打を放った。だが、必要以上に意識はしていない。この日の居残り特打では１６３スイング中、９本のサク越え。夜間練習では初めてマシン打撃を行った。快音連発とはいかなかったが「自分の中では、悪い打球の中でも、いい打ち方ができている」と強調した。あくまでマイペースを貫くたくましさが、この１８歳にはある。実戦デビューとなる試合でも、自分のスイングで力を発揮して、「大田泰示」をアピールする。

　◆松井秀喜の初紅白戦　松井のプロ入り初の紅白戦は１９９３年２月１７日。白組の「７番・左翼」で先発出場した。同点の２回、１死三塁で“初打席”を迎えると、広田の９球目を泳がされながらも中越え三塁打。「ストレートを狙っていたのですが、カーブに自然と手が出ました」と振り返った。２打席目は槙原の前に左飛、３打席目は川辺から四球を選び、２打数１安打１打点だった。守備では１回、緒方の左邪飛を落としたが「このグラブにはバネがついているんですよ」と笑顔。大物ぶりを見せつけた。

参照元：スポーツ報知