内藤、白鵬魂を継承！…３連覇中の横綱が激励訪問

　プロボクシングＷＢＣ世界フライ級王者・内藤大助（３３）が大相撲の横綱・白鵬（２２）＝宮城野＝に“横綱魂”を注入された。白鵬が１５日、内藤の所属する宮田ジムを訪問し、激励。大相撲の初場所で朝青龍（２７）＝高砂＝を下し３連覇を果たした横綱をテレビで見たという内藤は「今度はぼくの番」と３月８日（両国国技館）に控える前王者、ポンサクレック・ウォンジョンカム（３０）＝タイ＝との２度目の防衛戦へ闘志を燃やした。

　横綱のげきに内藤が燃えた。内藤の防衛戦翌日の３月９日、白鵬は大阪で春場所初日を迎えるが、それでも「それ（防衛戦）を見てから春場所に臨むよ」と約束されては奮起せずにいられなかった。横綱からは“力水”に加え、特注のグラブまでプレゼントされ、内藤も「絶対に勝つよ。モチベーションがさらに上がった」。ミット打ちなどボクシングの手ほどきをして親交を温めた。

　横綱の粋なはからいに感激した。昨年１２月の「報知プロスポーツ大賞」の表彰式で意気投合したのをきっかけに内藤が白鵬の宮城野部屋を年末に訪問。その際に宮田ジムへの“出げいこ”を内藤が勧誘はしたが「本当に来てくれるとは思わなかった」。初場所を終えた横綱が「激励に行きたい」と実現した２度目の“タッグ結成”だ。内藤は「大横綱がうちのジムに来てくれた。うれしいね」と笑顔を見せた。

　勇気をもらった。１月の初場所。白鵬と朝青龍の横綱同士の千秋楽決戦はキャンプ地のフィリピン・セブ島でテレビ観戦した。勝った瞬間に「跳び上がって」喜んだ。Ｖ２防衛戦の場所は白鵬が３連覇を達成したのと同じ両国国技館だ。内藤にとっても最高の“前祝い”になった。

　準備は着々と進んでいる。白鵬の訪問前にもスパーリングを６回こなした。１６日は世界ランカーとのスパーも予定。３３歳の体にむち打って猛練習を続けている。「初場所はオレが勇気をもらった。今度はオレが頑張らないといけない」白鵬から学んだ勝利への執念、魂を内藤がリングで体現する。

　◆白鵬、本物のベルトに感激　○…白鵬は初のボクシング出げいこで約１時間、汗を流した。サンドバッグ、ミット打ちでは規格外のパワーで内藤を驚かせるなど、センスのよさを披露。春場所で４連覇を目指す横綱は、「同じスポーツの道で生きている人と、こういう機会が持ててうれしい。相談もできるだろうしね」とニッコリ。内藤が用意した本物のチャンピオンベルトも手にし、感激の表情を浮かべていた。

参照元：スポーツ報知