今季自己最高で真央２位発進…フィギュア世界選手権

◆フィギュアスケート　世界選手権第２日（１９日、スウェーデン・イエーテボリ）　女子ショートプログラム（ＳＰ）を行い、２月の４大陸選手権覇者で初優勝を目指す浅田真央（１７）＝中京大中京高＝は今季自己最高の６４・１０点で、欧州選手権女王のカロリナ・コストナー（２１）＝イタリア＝の６４・２８点に次ぐ２位につけた。２連覇を目指す安藤美姫（２０）＝トヨタ自動車＝は５９・２１点で８位。中野友加里（２２）＝早大＝は自己ベストの６１・１０点で３位。金妍兒（１７）＝韓国＝は３回転ルッツで転倒して５９・８５点で５位となった。フリーは２０日に行われる。

　笑みがはじけた。昨季は連続ジャンプでミスを犯して５位と出遅れたＳＰ。浅田真は「去年失敗したので、ちゃんと取り戻したかった」。昨年味わった悔しさを胸に、北欧の銀盤に立った。

　今季ミスが目立った最初の２連続３回転ジャンプを鮮やかに決めて勢いに乗った。１つ目のフリップで「回りすぎた」が、絶妙なバランス感覚で２つ目につなげた。情感のこもったステップでも観客を魅了。表現力を示す得点は５項目中４項目で高得点の７点台を並べ、６４・１０点を出した。

　しかし、スピンなど他の要素で得点を稼げず「悔しい」。自己採点も「６０点か７０点」と厳しかったが「昨年と比べたら（上位と）差がないのでいい」国際競技会で今季自己最高の６４・１０点にホッとした表情も見せた。

　２月の４大陸選手権（韓国）初優勝から帰国後、０６年夏から師事してきたロシア人のラファエル・アルトゥニアン・コーチとの師弟関係を正式に解消。米カリフォルニア州レークアローヘッドから地元の愛知に拠点を戻し、中京大リンクで練習を積んできた。これまでのプログラムに大きな修正は加えず、独自調整。世界選手権レベルの大会にコーチ不在で臨むのは異例だが、初優勝を目指し、単身で乗り込んだ。

　初出場の昨季東京大会ではＳＰ５位と出遅れ、トイレにこもって悔し泣き。安藤に０・６４点差で銀メダルに終わった。「一つ一つの要素を取りこぼさないようにしたい」初めての世界女王の座へ、逆転を狙う。

参照元：スポーツ報知