中嶋１差２位！「やっぱり天才なんだね。オレは」…男子ゴルフ

◆男子プロゴルフツアー　ＡＮＡオープン第１日（１８日、北海道・札幌ＧＣ輪厚Ｃ、７０６３ヤード、パー７２）　大ベテランの中嶋常幸（５３）＝フリー＝が７バーディー、１ボギーの６６をマーク。１日前の思いつきで、３０年ぶりにインターロッキンググリップにした握りがしっくりきて、６アンダーの２位発進となった。１７歳初戦となった石川遼（パナソニック）は７６、４オーバーの１０６位と出遅れた。首位は７アンダーの金庚泰（２２）＝南ソウルＣＣ＝。

　帝王・中嶋のひらめきが好スコアを呼んだ。前日のプロアマ戦。残り２ホールで３０年ぶりに、グリップの握りをオーバーラッピングからインターロッキングへと変えた。「目標とするタイガー（ウッズ）がインターロッキング。技術的に避けて通れない」世界一の男を意識した思い切った決断が功を奏した。

　久しぶりの感触にラウンド中に、右手薬指にマメが出来るアクシデントも。しかし、テーピングを巻いてのプレーでも、７つのバーディーを奪い「やっぱり天才なんだね。オレは」と満面の笑みを浮かべた。

　それだけでは終わらない。「２年くらいで強烈に飽きる瞬間がある」とこの日、ウエッジとパターを除く１１本のクラブをすべて一新。特にドライバーは以前使っていたモデルを前日に発注。スタート前の練習で初めて手にし、わずか５～６球打って感触をつかんだ。それでも不安なく、終盤は５ホールで４バーディーとスコアを伸ばした。

　組み合わせにも恵まれた。「張り合いがあった」と片山晋呉にライバル心を燃やし、インスタートの最終９番パー５は片山とともに２オン成功。イーグルパットはカップをかすめたが、バーディーで片山に１打差をつけ、２位に。「生き生きとラウンド出来た」と満足そうに笑った。

　優勝すれば、０６年１１月の三井住友ＶＩＳＡ太平洋マスターズ以来１年１０か月ぶり。５３歳１１か月１日の勝利なら、尾崎将司の５５歳７か月２９日（０２年の全日空オープン）に次ぐ年長記録となる。「打ちやすいというか、攻め方が見えてくる。相性がいい」と絶対的な自信を持つコース。残り３日。「相手よりも自分の肉体との闘いだな」オヤジパワーを発揮する。

参照元：スポーツ報知