上原彩子５打差大逆転で初Ｖ！…女子ゴルフ

◆女子プロゴルフツアー　フジサンケイレディス最終日（２７日、静岡・川奈ホテルＧＣ富士Ｃ＝６４６４ヤード、パー７２）　７位から出たプロ５年目の上原彩子（２４）＝フリー＝が７バーディー、１ボギーの６６で回り５打差を逆転、通算８アンダーでツアー初勝利を挙げた。昨年大会で優勝にあと一歩まで迫りながら、２位に泣いたリベンジを果たした。前日首位の原江里菜（２０）＝マスターカード＝は７２で１打及ばず２位に終わった。

　プレーオフに備えた練習グリーンで、上原は“その時”を待っていた。最終組で回る原のバーディーパットが外れると、同期の横峯さくらと抱き合って喜びを分かち合った。「すごいうれしいです。やっと優勝できた」と笑みを浮かべた。

　鬼門の１５番へのリベンジに成功した。昨年大会最終日。第２打をグリーン右のがけ下に落とすダブルボギーで首位から転落した。オフに次姉・よしのさん（３１）と結婚したキャディーの義兄・露木文吾さん（３５）が、その試合をＤＶＤで入念にチェック。「思い入れが強かった」上原も大会前、目に焼き付けた。「（優勝した佐伯）三貴ちゃんはピン左からバーディーを取っていた。そのイメージがあった」残り１５０ヤードから５アイアンで手前８メートルへつけ、初日に続きバーディー。続く１６番もバーディーとし、優勝を決定づけた。

　優勝副賞のＢＭＷのオープンカーにも強い執着があった。沖縄の実家は軽自動車など３台を所有するが、すべて中古で１０年以上が経過していた。「プレゼントするから買わないで」と両親を制し続け、プロ５年目にしてやっと約束を果たした。

　「全英（７月３１日～８月３日）に行きたいので、次の２勝目を早く挙げたい」６月１６日時点の賞金ランク上位５位以内なら出場権を得られる。一つの壁を乗り越えた２４歳。次は目標の年間３勝と海外メジャーへ挑む。

　◆上原　彩子（うえはら・あやこ）１９８３年１２月２２日、沖縄・那覇市生まれ。２４歳。１２歳の時、父・美代志さん（６７）と練習場へ行ったのをきっかけにゴルフを始める。９８年日本ジュニア優勝。おかやま山陽高卒業後の０２年には日本女子アマも制した。０４年のプロテストで横峯さくらを抑えトップ合格、昨年の賞金ランク２５位。家族は両親と姉２人。１６０センチ、５０キロ。

参照元：スポーツ報知