ミスターも感激！谷口やった予告Ｖ…セガサミーカップ最終日

◆男子プロゴルフツアー　長嶋茂雄招待　セガサミーカップ最終日（１５日、北海道・ザ・ノースカントリーＧＣ、パー７２）　ミスター、予告Ｖです！　谷口徹（３９）＝フリー＝が５バーディー、１ボギーの６８で回り、通算１２アンダーで大会前からの予言通りの完全優勝を果たした。前週のウッドワンオープン広島に続く自身３度目の２戦連続Ｖ。大会名誉会長の長嶋茂雄・巨人軍終身名誉監督（７１）から優勝トロフィーを受け取り全英オープンでの活躍を誓った。バーディーなどをポイント制で争う長嶋茂雄賞は尾崎健夫（５３）と小田孔明（２９）＝ともにフリー＝が獲得した。

　ミスターと初対面した谷口は、プロ野球選手を夢見ていた小学生のころにタイムスリップした。念願の表彰式でミスターからトロフィーを受け取り「優勝おめでとう」と祝福された。握手し、優勝スピーチは隣で見つめられた。「体が小さくて野球はあきらめたけど、ゴルファーになって良かった」と満面の笑みをみせた。

　３打リードで迎えた８番。１・５メートルにつけた小田より先に、ピン左奥エッジから９メートルのバーディーを決めプレッシャーをかけた。小田も入れ返したが、その後も終始リードを保った。２位に３打差の完全Ｖ。１８番で沈めた５０センチのウイニングパットには、テラス席で観戦していたミスターからも拍手が送られた。

　表彰式後はＶＩＰルームでミスターと談笑。「前からパットうまいなあ」と、昨年など３度も平均パット１位になった実績をほめられた。「僕を知っていてくれたなんて…」１０分の予定だった懇談は盛り上がり、２５分間も至福の時を過ごした。

　小学生のころは投手兼ショート。地元の近鉄ファンだったが、ＯＮだけは別格だった。次週の全英オープン（１９～２２日・カーヌスティＧＬ）に備え欠場するプランもあったが「絶対にカップをもらう」と強行日程を選んだ。ミスターに“力水”をもらい、世界の舞台での活躍を胸に誓った。

　賞金ランクもトップに浮上。「優勝しようと思って来て逃げ切れた。昔のゴルフを思い出しましたよ」０２年以来の賞金王にも大きな自信になった。通算１３勝目は、過去のどの勝利よりも格別だった。

参照元：スポーツ報知