ボビー弟、盗撮犯御用！５ミリの仕込み穴見えた

タレント、ボビー・オロゴン（４２）の弟で格闘家のアンディ・オロゴン（２５）が、盗撮犯を取り押さえるお手柄。警視庁原宿署は１６日までに、ＪＲ山手線内で盗撮したとして、東京都迷惑防止条例違反の現行犯で、茨城県ひたちなか市の会社員・中根亮容疑者（３４）を逮捕した。車内で容疑者の犯行を目撃し、駅員に引き渡したのがアンディだった。盗撮していた靴の穴（約５ミリ）を見逃さなかった抜群の視力が役立った。

　原宿署の調べでは、中根容疑者は６日午後２時すぎ、代々木駅付近を走行中の山手線車内で、運動靴の先に仕込んだピンホールレンズで、立っていた都内の会社員女性（２４）の後ろからスカート内をビデオ撮影した疑い。

　警察発表を受けて取材に応じたアンディは「力がある人が弱い人を助けてあげないといけない。ナイジェリアでそう教えられてきた」と、自らの武勇伝を語った。アンディはその日、サッカーの試合を終えて高田馬場駅から山手線に乗り、自宅近くの渋谷駅に向かっていた。

　座席に座っていたアンディの前に被害者の女性が立っており、その右後ろから不審な男が、右足を前後に何度も動かし、スカートをはいていた女性の両足の間に入れていた。靴をよく見ると直径約５ミリの穴を発見した。

　ナイジェリア出身のオロゴン兄弟は「視力１０・０」というキャッチフレーズがついたことがある。「ナイジェリアでも２・０までしかはかれないよ」と１０・０説は否定したが「目がいいので盗撮とわかった」と視力を自慢した。

　前夜は深夜まで仲間と酒を飲み、早朝からのサッカーで疲れ、寝たふりすることもできたが、体が動いた。「盗撮してるだろ」と容疑者のベルトをつかみ、逃げようとする相手に「オレは一応、格闘家だ。逃げられないと思うよ」と一喝。相手は頭を抱えて“逮捕”に応じたという。おかげでアンディも原宿署で約４時間の聴取をとられたという。

　警察官の前で、土下座を繰り返す容疑者を見て「かわいそうなことをしたかな」と思ったが、容疑者が電車や書店内で約５０人を盗撮したと供述したことを知り、「いろんな国に行ったけど、日本は痴漢や盗撮が多い。日本は大好きなのに、盗撮犯は絶対に許せない」と憤った。

　“兄の七光り”で格闘家デビューしたアンディだが、最近は自立するために、所属事務所も別々にし、連絡も取っていないという。マスコミを通じて弟の手柄を知った兄・ボビーは「弟は弱いと思っていたのに、そんな力があったとはなあ。ご褒美に、あいつが大好きなキン消し（キン肉マンの消しゴム）やガンダム（プラモデル）をいっぱい買ってあげよう」と喜んだ。アンディは、兄に、そして、あこがれのキン肉マンに一歩近づいた。

　◆アンディ・オロゴン　１９８３年６月１２日、ナイジェリア共和国イバダン出身。２５歳。２００３年にモデルとして来日。兄・ボビーの影響で０５年から格闘技を始める。０８年Ｋ―１ワールドＭＡＸ日本代表決定トーナメントベスト４。シュートボクシングでも活躍中。１８１センチ、７０キロ。一夫多妻制のため兄弟は３３人おり、「１２、１３番目くらい」という。

参照元：スポーツ報知