アルフォンゾ“最終試験”２０発合格！本塁打競争でラミに圧勝！

巨人は９日、宮崎キャンプにテスト生として参加しているエドガルド・アルフォンゾ内野手（３５）の合格を発表、年俸３５００万円プラス出来高の１年契約を結んだ。背番号は「１３」。メジャー通算１５３２安打の実績を引っさげて正二塁手を目指すアルフォンゾは、「１００％の力を出すことに集中したい」と決意表明。この日の練習では、同じベネズエラ出身のアレックス・ラミレス外野手（３４）との居残り特打で、１１本差をつける２０本のサク越えとパワーを見せつけた。

　大リーグ通算１４６本塁打のアルフォンゾの“合格会見”の席で、原監督が断言した。「第２クール終了までの動き、技術、すべてに素晴らしい。巨人にとって、大きな戦力になる」二塁での起用を考えている指揮官はさらに、「高いレベルでの競争で、勝ち残るのを期待しています」と木村拓、脇谷らと争うレギュラーを実力で奪うよう言葉に力を込めた。

　発表の約５時間前、元メジャーリーガーが本気になった。来日後、初めてフルスイングすると、打球は逆風をも切り裂いた。同じベネズエラ出身のラミレスと並んでの居残り特打。互いを意識しながらの“アーチ合戦”は、１１８スイングで２０本のサク越えを披露。「バットスイング、コントロールを確認しながら、力も加えてみた。順調にきているよ」約１キロのマスコットバットを軽々と振る３５歳は、余裕の表情を見せた。

　一方、元大リーガー相手にライバル心を燃やしていたラミレスは、１２２スイングで９発と沈黙した。中堅から本塁方向への逆風に負け、ほとんどがフェンス手前で失速。吉村野手総合コーチから「ラミちゃん、ノーパワー」ともやじられた。日本で本塁打のタイトルを１度、打点王を３度も獲得したラミレスも、「本当に驚いたよ。（スタンドに）届かないだろう、という打球がしっかりと届いている。彼のバッティングを見ていると、簡単に打っているように見える」と打撃技術を絶賛。幼少時代に選抜チームで一緒に戦ったことのある幼なじみに対し、「本当にいい選手。必ずチームに貢献する」と太鼓判も押した。

　アルフォンゾは「今後は実戦を想定しながらやっていきたい」と先を見据えた。メッツでは２０００年にワールドシリーズを経験し、通算１５３２安打の実績はダテではなかった。背番号も当時の「１３」に決定。巨人のユニホームに袖を通した新助っ人の気持ちは、すでに日本一奪回に向けられている。

　◆エドガルド・アルフォンゾ（Ｅｄｇａｒｄｏ　Ａｌｆｏｎｚｏ）１９７３年１１月８日、ベネズエラ生まれ。３５歳。９１年にメッツと契約。９５年にメジャー昇格し、９６年に正二塁手の座をつかんだ。９９年のＤバックスとの地区シリーズで３本塁打の活躍。００年には自身唯一のオールスター戦に出場。ワイルドカードからリーグ優勝に貢献した。大リーグ通算１５０６試合出場で打率２割８分４厘、７４４打点。昨年は独立リーグとメキシカンリーグでプレー。１８０センチ、９５キロ。右投右打。家族は妻と２男。

参照元：スポーツ報知