１９歳・香川初代表！岡田ジャパン救世主は平成生まれ

岡田監督が、新時代の司令塔に１９歳の香川を指名した。日本代表・岡田武史監督（５１）は１７日、短期合宿（２１～２３日、千葉県内）に参加する日本代表候補メンバー２８人を発表。ＭＦ香川真司（１９）＝Ｃ大阪＝ら４人が初めて代表候補に、ＦＷ永井雄一郎（２９）＝浦和＝ら６人が初めて岡田ジャパンに招集された。指揮官は、特に香川の潜在能力に大きく期待した。今合宿に招集しなかったＧ大阪、鹿島、欧州組を加えた３７人前後のメンバーからキリン杯、Ｗ杯３次予選に臨む約２３人に絞り込まれる。

　３週間前まで、その存在すら知らなかった１９歳のＪ２選手に岡田監督は、ほれ込んでいる。

　「香川を（五輪代表の）アンゴラ戦（３月２７日）で見てびっくりした。ボールを持つセンスが素晴らしい。そういうタイプは走らない選手が多いが、香川はパスを出してすぐに走る。フリーランニング（の質、量）がすごい」

　Ｗ杯アジア３次予選バーレーン戦（３月２６日）で０―１で惨敗。翌日、東京・国立競技場でアンゴラ戦を視察した。途中出場の香川はトップ下として勇躍。指揮官は、どん底のチームを救う力を持つ若武者を見つけた。

　今回の合宿のテーマは「ハードワーク」だ。「Ｗ杯アジア３次予選の残り４試合で結果を出すためにはハードワークを全員でしなければならない。今回の合宿で、選手にはっきり、厳しく要求する」と鋭い目つきで話した。高い技術を持つ選手も泥臭く走らなければならない。その象徴となるべき選手が香川だ。

　１９歳の香川に対し、指揮官は「世界」を見ている。「イングランド・プレミアリーグ、スペインリーグで１７、１８歳の選手が活躍している。香川も自覚を持ってほしいので今回、呼んだ」岡田監督は、Ｗ杯アジア３次予選の救世主として期待すると同時に、１０年Ｗ杯本戦、さらには、その先の日本サッカーを背負うことを強く願っている。

　今回の合宿には２８人が参加する。アジア・チャンピオンズリーグ（ＡＣＬ）出場の鹿島、Ｇ大阪、さらには欧州組は未招集のため、５月のキリン杯、６月のＷ杯アジア予選に向けて、ほぼ半数が落とされる計算だ。「持ち味のパス、ドリブルをアピールし、自分がどれだけ通用するか試したい」香川自身、代表候補に選ばれただけで満足していない。

　５月には、日本最高の司令塔、中村俊輔（セルティック）が岡田ジャパンに初参戦することは確実。レベルの高いサバイバルがチーム力をアップさせる。その中心に香川がいる。

　◆香川　真司（かがわ・しんじ）１９８９年３月１７日、神戸市生まれ。１９歳。０６年に、１６歳で、ＦＣみやぎバルセロナユースからＣ大阪に入団。昨季、リーグ３５試合に出場し、左ＭＦのレギュラーに定着。Ｕ―２０日本代表として、同Ｗ杯に出場。今季はＵ―１９日本代表として、１月のカタール国際大会優勝に貢献し、北京五輪を目指すＵ―２３日本代表にも招集。１７２センチ、６３キロ。

　◆Ｊ２からのフル代表選出　０３年３月のウルグアイ戦（国立）で、広島のＧＫ下田が招集されて以来。フィールド選手では、０２年の日韓Ｗ杯の代表だったＣ大阪の森島と西沢が最後。

参照元：スポーツ報知