金メダルのＤＮＡ！池田信太郎へ梅沢富美男が秘策

イケメン戦士が、「下町の玉三郎」の激励に刺激を受けた。北京五輪でメダル獲得を狙うバドミントン男子ダブルス代表の池田信太郎（２７）＝日本ユニシス＝は、女形で「夢芝居」の大ヒットで知られる俳優・梅沢富美男（５７）の親せき。幼いころ会っただけという２人だが、このほど池田が舞台公演中の明治座を訪れ、事実上の“初顔合わせ”が実現。異色対談では梅沢から「メダルを取れば車をプレゼントする」とビッグな公約も飛び出すなど、池田が挑む「初舞台」の話で大いに盛り上がった。
  梅沢「五輪出場おめでとう！　小さいころ、舞台を見に来てくれて以来だね。うれしいよ。池田家の誉れだよ」
  池田「誉れですか？」
  梅沢「五輪だからね。一生もんだよ。誉れだよ、信太郎！　お前さんの祖父の兄は相撲取りで、学生横綱だった。池田家は芸能人も出たけど、スポーツ選手も出ると思っていたよ。しかも、五輪出場だからねえ」
  池田「五輪で緊張しない秘策ってありますか？」
  梅沢「オレはね、緊張したことないの。迷いがあるから緊張するんだよ。セリフ覚えてない、踊りのけいこしてないとか」
  池田「準備が大切ってことですね」
  梅沢「そう。あと、人間って自分にないものを出そうとする傾向がある。誰かが見てる、誰かが応援に来ているからいい格好しようとする。そうすると駄目になる。自然体が大事だね」
  池田「なるほど」
  梅沢「十分にやることやったっていう気持ちがあれば、絶対緊張しない。あとは、メダル取るぞっていう意気込み。遊びに行っちゃ駄目だよ」
  池田「絶対メダルを取りたいです」
  梅沢「メダル取ったら何かプレゼントするよ」
  池田「車が欲しいです。ランドクルーザー」
  梅沢「よし、買ってやる！　その代わり負けるなよ！」
  池田「頑張ります。今は自転車が交通手段なので楽しみです！」
  梅沢「やっぱり目標持ってやらないと。だって五輪だぜ、世界のヤツと戦うんだぜ」
  池田「日本は男女ともメダルを取ってないんです。初のメダリストを目指します」
  梅沢「パワー出してさ、打つ瞬間に『車！』って叫ぶ（笑い）」
  池田「８月１２日が１回戦なんですよ」
  梅沢「１２日は見に行けそうだ。野球の星野監督に見に来いって言われてるけど、野球見ている場合じゃないね」
  池田「いやあ、梅沢さんは大きな舞台に立っているだけあって貫録がありますね。パワーがすごくて、僕が押されまくってます（笑い）」
  梅沢「モデルにスカウトされたことあるんだって？　本当にいい男だねぇ。毎日、舞台で信太郎のこと紹介してるよ。オレに似てイケメンですって。鼻も高いし、ウチのおやじ似だね。俳優になれるよ。女形でもいいよ」
  池田「１度くらい顔を白く塗ってみたいですね（笑い）」
  梅沢「とにかく、あと１か月で結果出ちゃうんだから。北京一色に集中しないと。人間は３時間しか集中できないっていうからな」
  池田「今のところ順調にきてます。あと１か月、とことん追い込みます」
  梅沢「北京では食べ物に気を付けてな。料理差し入れようか？　いい結果待ってるぞ。打つ瞬間は『車！』ってな（笑い）」

　◆池田　信太郎（いけだ・しんたろう）１９８０年１２月２７日、福岡・岡垣町生まれ。２７歳。クラブチーム「岡垣ジュニア」コーチの父・明男さん（６４）の影響で８歳からバドミントンを始める。筑波大から０３年４月、日本ユニシス入社。０６年全日本総合選手権男子ダブルス優勝。昨年の世界選手権ダブルスで日本男子初の銅メダルを獲得した。１７５センチ、６８キロ。

　◆梅沢　富美男（うめざわ・とみお）本名・池田富美男。１９５０年１１月９日、福島・福島市生まれ。５７歳。１歳３か月で梅沢劇団の初舞台を踏む。２４歳から舞踏ショーの女形が話題になり、「下町の玉三郎」と呼ばれる。歌手としても８２年「夢芝居」が大ヒットし、翌８３年、紅白歌合戦出場。舞台、テレビなど幅広く活躍。趣味は競艇で、本紙にコラム「夢舟券」を連載中。

　◆ダブルス代表　昨年世界選手権男子初のメダル　池田と坂本修一（２９）ペアは、昨年８月の世界選手権（クアラルンプール）で、女子ダブルスの小椋久美子（２５）、潮田玲子（２４）組＝三洋電機＝とともに銅メダルを獲得した。２人は現在、世界ランク１１位の舛田圭太（２９）・大束忠司（３０）組＝トナミ運輸＝に次ぐ日本人２番手の同１２位に付けている。９日開幕の全日本実業団選手権（熊本・八代）で五輪前最後の実戦に臨み、２０日から都内で強化合宿、８月５日に北京へ出発する。今月２６日に抽選があり１回戦の相手が決定。男子ダブルスの準決勝は８月１５日、３位決定戦と決勝は同１６日に行われる。

参照元：スポーツ報知