野口キャプテン団結力で金

アテネ五輪金メダリストの野口みずき（２９）＝シスメックス＝ら、北京五輪男女マラソン代表６人が２６日、都内のナショナルトレーニングセンター（ＮＴＣ）でそろって会見した。マイペース調整を進めるマラソンの代表全員が一堂に会するのは異例で、北京五輪では最初で最後。実績からキャプテン的立場の野口は、“チームジャパン”の団結力でメダル６個の究極目標に向けて戦うことをアピールした。

　研修会後の会見で、６人中最年長の尾方剛（３４）＝中国電力＝と並んで、中央に座った野口は、「みんなで頑張りたいという気持ちがわいてきた。“チームジャパン”として、北京に向けて頑張りたい」と、主将のようにあいさつし、意気込みを口にした。

　０３年世界選手権銀、アテネ五輪金メダルの実績からみれば、“キャプテン”の資格十分の野口。日本陸連の河野匡マラソン部長も「まあ主将という制度はないけど、実績からいうと野口だね」と認めた。

　今後は今まで通り、五輪に向けて６人バラバラの調整に入る。女子は８月１７日、男子は同２４日のレースまで顔を合わせることはなく、６人そろうこともない。団結力は関係なさそうだが、野口は「代表というチームでやれるのは心強い」と強調した。最近は、競泳の元世界王者イアン・ソープ氏の言葉を引用し「夢は絶対に一人ではかなえられない」というフレーズを好んで使う。個人種目でも、チームワークや周囲との精神的な連係が重要とわかっているからだ。

　河野部長は「メダルの目標数は現在は“６個”」と改めて夢の目標を掲げた。レースではライバルだが、ほかの選手も頑張っていると思えば、練習にも力が入る。「レースまでバラバラになるのは寂しいです」。野口はチームの“一時解散”に名残惜しそうだった。

参照元：スポーツ報知