創設９年芝田山部屋に初関取…祝福６０人前ケーキ

日本相撲協会は２６日、大阪府立体育会館で夏場所（５月１１日初日・両国国技館）の番付編成会議を開き、４人の十両昇進を決めた。新十両のモンゴル出身・大勇武（２４）は、元横綱・大乃国の芝田山親方が９９年６月に部屋を創設して以来初の関取。大阪市内の宿舎で会見し、お菓子好きで有名な親方らしく特製ケーキで昇進を祝った。再十両は武州山（武蔵川）、若荒雄（阿武松）、安壮富士（伊勢ケ浜）。力士急死事件で起訴された時津風部屋の３力士の番付は降下する。

　お菓子好きとしてお茶の間でも有名で、本も出版した“スイーツ親方”らしい演出だ。大勇武のために用意したケーキは３５×５０センチ、約６０人前のジャンボサイズ。大阪・東住吉区の部屋近くで、洋菓子店を営む知人が作った特製の昇進祝いだった。

　親方とケーキ入刀も行った大勇武は「今日が一番うれしい」と緊張気味。創設９年での関取誕生。甘党の芝田山親方だが「責任を持ってまじめにやっていかないといけない」とエールは辛口だった。

　０１年春の初土俵は、同郷の横綱・白鵬と同期。番付は大きく離されたが、遺伝子では負けていない。母方の祖父、故・トブドゥンドルジさんはモンゴル相撲で７度優勝した英雄で、白鵬の父・ムンフバトさんの６度をしのぐ。「親方の言うことをしっかりやればまだ上に行ける。白鵬関と対戦したい」結びでの同期対決に思いをはせた。

　◆大勇武　龍泉（だいゆうぶ・りゅうせん）本名・ダワードルジ・オンドラハ。１９８３年３月３０日、モンゴル・ウランバートル市生まれ。２４歳。０１年春、初土俵。１９０センチ、１３０キロ。得意は右四つ、寄り。

参照元：スポーツ報知