遼は３ＯＢ！団体戦６打差７位…全国高校選手権

◆ゴルフ全国高校選手権・団体の部最終日（７日、高知・土佐ＣＣ）　団体戦で逆転を狙った石川遼（１５）＝杉並学院高１年＝が、５バーディーを奪ったものの、自身初の１ラウンド３ＯＢを叩いて１オーバーの７３。大黒柱の薗田峻輔（１７）＝同３年＝が連日の６６をマークしたが、２日間の合計４２７となり、同校初の団体戦は、首位と６打差の７位に終わった。優勝は４２１、１１アンダーの水城（茨城）が７年ぶり６度目。女子は東北（宮城）が５連覇を達成した。石川は９日からの個人戦で雪辱を期す。

　１２番ホールで、石川が突然、恐怖感に襲われた。「フェアウエーが狭い。なんであんな所にＯＢ杭（くい）があるんだろう」。左は林、右はバンカー。「前に木があって（２打目が）狙いづらい」練習ラウンドや初日で感じなかった恐怖が、スイングを変えてしまった。

　不安なまま打ったドライバー。右バンカーへ入れると、木越えでグリーンを狙った２打目がトップして、グリーン奥にオーバー。この日２つ目のＯＢとなった。

　得意のドライバーが不調だった。１番で右がけに落としてＯＢとすると、「絶対バーディーを取る」と、意気込んだ１８番パー４でも、力みから左林へＯＢ。終わってみれば首位と６打差。３発のＯＢがなければ首位の可能性もあっただけに「スイングが振り切れていなかった。ＯＢのホールだけダボになってしまった」痛恨の３打を悔やんだ。

　しかし、成長もあった。こだわり続けたドライバーも、グリーン手前に池が突き出している９番では「狭いフェアウエーを狙うのは無謀」と２日間封印。初日は３Ｗだったが、この日は２打目の残り距離を考慮して３番アイアンを選択するなど、マネジメントを優先する“大人の遼くん”の片りんをのぞかせた。

　持ち味も失っていない。２９６ヤードの１１番パー４。「初日に左バンカーに届いたから、グリーンに届くと思った」と、ドライバーでピン左下１５メートルへ１オン。「イメージ通りの弾道だった。すごいうれしかった」と日本アマでは成功できなかったパー４での１オン成功に、目じりを下げた。

　９日からは個人戦が始まる。エース・薗田も今度はライバルになるが「恐怖心を持たないで、自信を持って挑んでいきたい。薗田先輩が１２アンダーだったので、それ以上を目指していきたい」。一回り成長した姿を見せるつもりだ。

参照元：スポーツ報知