遼、初の予選落ち８オーバー６５位…日本オープン選手権

　◆男子プロゴルフツアー　日本オープン選手権第２日（１２日、神奈川・相模原ＧＣ東コース＝パー７２）　石川遼（１６）＝杉並学院高１年＝は、３バーディー、６ボギーの７５とスコアを落とし、通算８オーバーの６５位。通過ラインに１打及ばず、プロツアー４試合目で初の予選落ちを喫した。初めて経験したメジャーという大舞台の厳しさを知らされる結果になったが、今後の“リベンジ”に意欲を見せた。首位は通算５アンダーで横尾要（３５）＝ＥＨ＝。２打差２位に片山晋呉（３４）＝イーグルポイントＧＣ＝がつけた。

　早い時間にラウンドを終え、約２時間４０分も練習場でクラブを振り続けた石川に、朗報は届かなかった。「相当悔しいです。悔しいときはめいっぱい悔しがった方がいいですよね」。下を向き、必死に声を絞り出した。

　ショットはスタートから曲がった。出だしの１０番では１打目は右の林へ。しかし２メートルもない木の間を通すスーパーショットでパーをセーブ。さらに寄せワンを５回も拾うなど、初日に苦しんだグリーン上でしのいだ。４番まで通算５オーバー。決勝進出も可能、と思わせたが、残り５ホールで悪夢が待っていた。

　５番で寄せをミスしてボギーを叩いた直後の６番。弱気になったのか、１打目にアイアンを手にした。しかし球は右ラフへ。「２アイアンでラフに入れるなんて最低。そう思うと流れを断ち切れなかった」。結局、７番まで３連続ボギー。「精神的な弱さ」が出たと言う。

　初日に難コースを経験したからこその重圧もあった。フェアウエーキープ率は約６４％から約４２％に激減。パーオンに成功したホール数も１１から６に減った。父の勝美さん（５０）は「絶対に（フェアウエーを）外せないと思っていたね」。ほかのトーナメントと違い、格段に深い日本オープンのラフ。ほかのプロがティーショットをアイアンなどで刻むなか、石川はほとんどのホールでドライバーを握ったが、曲げられないという緊張感が、普段の思い切りのいいスイングを封印させた。

　ただ、最終９番は２打目をバンカーに入れながらパーセーブ。最後まであきらめずに戦った１６歳に、大観衆は拍手を惜しまなかった。「９番はすごく上達したとこだと思うし自信になる。思い切り落ち込んで、すぐに立ち直ればいいだけ。試合がすぐにあるのは幸せ」と石川。来週もブリヂストンオープンに出場、“逆襲”のチャンスは、いくらでもある。

参照元：スポーツ報知