法華津「じじの星」改め「じじぃの星」生涯現役宣言

日本五輪史上最高齢の６７歳で北京五輪に出場する馬場馬術代表の法華津寛（アバロン・ヒルサイドファーム）が８日、都内で会見し生涯現役を宣言した。年齢ばかりが注目されることに不本意ながらも受け入れ、生涯馬乗りの決意の表れに愛称の「じじの星」を「じじぃの星」と改めた。１９６４年東京大会以来４４年ぶりとなる五輪舞台では、決勝進出を目標に掲げた。

　２月に北京五輪出場を決めて以来、日本で初めて公の場に出てきた法華津。一躍時の人となった“じじぃの星”の会見には、テレビカメラ１１台を含む約３０社、８０人の報道陣が殺到した。髪はフサフサ、背筋もピーンと伸び、年齢を感じさせない張りのある声で、９０分に及ぶ矢継ぎ早の質問に笑顔で答えた。

　中１から乗馬を始めて５４年余り。１９８８年ソウル五輪で馬が検疫に引っかかり出場を断念。その経緯もあって「五輪は気持ちの上では２０年ぶり」と語った。だが、年齢ばかりが注目されることに「ある意味、不本意。前よりウマくなってるから五輪に出られたと思ってる」と苦笑い。長女の薫さん（３７）に「それ以外に誰が注目するの？」と指摘され「いまは受け入れてます」と心境が変わった。

　その家族からは「こっちの方がかわいい」との要望で愛称を「じじの星」から「じじぃの星」に訂正。法華津は「五輪は節目とは考えていない。まだ続ける」と生涯現役を宣言。日本には戻らず欧州での馬乗り生活を続行する決意を見せた。３月には自己記録更新の得点を出し「ウマくなってる感じはする。（五輪では）個人１次予選を突破して決勝にいければ」と感触を語った。

　北京五輪では馬術競技は高温多湿の香港で行われ、暑さに弱い馬には対策が必要だ。厩舎（きゅうしゃ）は温度調整されているが「短い準備運動でコンディションを整えられるかがキーになる」とした。北京五輪までは欧州での４大会で調整。五輪直前の７月のロッテルダムでは馬場馬術の２大女王との前哨戦対決にも挑む。

参照元：スポーツ報知