愛 涙！最後に勝った！日本逆転８強…世界卓球第３日

◆卓球世界選手権団体戦第３日（２６日、中国・広州）　女子１次リーグＤ組で、世界ランキング４位の日本は同５位の韓国を３―２で破り４戦全勝。同組１位と決勝トーナメント準々決勝進出を決め、前回の３位に続くメダル獲得へ前進した。福原愛（１９）＝ＡＮＡ＝が１番手で中国人帰化選手にストレート負けしたが、平野早矢香（２２）＝ミキハウス＝が２勝、最終戦は福原が大接戦の末制し逆転勝ちした。２７日の１次リーグ最終戦はフランスと対戦する。男子１次リーグＣ組の日本はロシアに３―０で快勝し、３戦全勝とした。

　仲間の熱い応援が愛ちゃんの闘争心を支えた。「最後まで絶対負けないという気持ちで戦った。みんなからすごいパワーをもらった」。重圧にも打ち勝った最終決戦。感極まった愛ちゃんの目から涙がこぼれ、全員で抱き合った。

　決勝トーナメントの組み合わせが有利となる１次リーグの１位突破へ、最大の敵と言われたのが韓国。このヤマ場で一番手に指名された福原は、中国出身の唐シ内序に完敗した。２番手で平野は文ヒョン晶に逆転勝ち。福岡は負けたが、平野が４番手で唐にリベンジし、勝負は福原に託された。

　日本女子のテーマは「魂」。直径４センチの球に気持ちを込めた。直前合宿でチームは大相撲初場所の白鵬と朝青龍の取組を映像観戦。両者の激しいにらみ合いに刺激を受けた福原は、自らの試合も“横綱級”の気迫で押した。３時間に及んだ日韓の激闘。最後はエースがフルゲームでマッチポイントをはね返した。

　自分の試合に負けた福岡は「試合で残ったエネルギーを全部応援に使った」。平野も、石川も、声をからして後方から背中を押した。「一番手で悪い流れをつくってしまって、どうしようと思った」という福原だが、ニッポンの結束も逆転勝ちを呼び込んだ。

　近藤欽司監督（６５）は「一生の思い出に残る試合」と評した。団体戦の妙味も実感した福原は、１次リーグ最終戦に向けて「きっちり勝ちたい」。前回の銅メダルを上回る成績へ、勢いよく突っ走る。

参照元：スポーツ報知