大毅、亀田節で７分間謝罪

ボクシング世界戦での反則行為で１年間の出場停止処分を受けた亀田兄弟の二男・大毅（１８）が３０日、東京・大久保の協栄ジムで練習を再開させた。これに先立つ会見では、１０月１１日の試合から５０日目にして初めて自らの言葉で謝罪しゼロからスタートを誓った。今後は、ＷＢＣ世界チャンピオンの内藤大助（３３）＝宮田ジム＝に挑戦し失敗したフライ級から、１つ上のスーパーフライ級に戻り、日本、東洋太平洋王座を照準にした出直しをはかる。

　無言退場した丸刈り会見以来、大毅が４４日ぶりに公の場に姿を見せた。キツネ色の毛皮のようなコートに身を包み、兄・興毅（２１）とともに５０人近い報道陣がひしめくジム内に“突入”。「皆様、お騒がせして申し訳ございませんでした」と短髪になった頭を下げ、反則行為についても「俺の指示（意思）」と話した。

　時間無制限で１時間２０分の謝罪会見をした興毅とは違い、大毅の会見は７分で打ち切られ、内藤に対する謝罪も聞かれず、不十分の声も出た。だが、金平桂一郎会長（４２）は「興毅ほどのロングラン会見ができるほど大毅は大人じゃない。ふてぶてしい態度、心証が悪いと叩かれるのは当然だが、これから１年という長い罰が待っている。会見の時間の長さより、リング上を見てほしい」と説明した。

　処分の解ける１年後、大毅は本来のスーパーフライ級（５２・１キロ以下）に戻り再起する。世界再挑戦を目指す場合は、今後変更される予定の日本プロボクシング協会の内規に従い、日本、東洋太平洋王座取りを課される。精神不安にも陥った大毅だったが、会見後の興毅との練習では「フォ～ッ！」と奇声を発しながら約３０分間、シャドー、サンドバッグ打ちする元気ぶり。亀田節も健在だった。

　久しぶりの練習に「いい汗かけた？　悪い汗や」とニンマリ。さらに「また試合後に歌う？　歌うと思うよ。歌、好きだから」「アンチ亀田にひと言？　これからもアンチでいてくれ」「これが応援される雰囲気だと思うか？　そんなん言われたら困るわ」と、きっぱり。

　最後は、「皆さん、またお会いしましょう」と笑顔を見せると、裸に毛皮というワイルドないでたちでジムを後にした。

参照元：スポーツ報知