反町監督、必勝宣言！「切符」手にしてオシム監督見舞う

◆北京五輪アジア最終予選Ｃ組最終戦　日本―サウジアラビア（２１日・国立競技場）　北京は勝って決める―。Ｕ―２２（２２歳以下）日本代表は２１日、北京五輪切符をかけて、Ｕ―２２サウジアラビア代表と激突する。日本は勝つか引き分けで４大会連続の五輪出場が決まるが、反町康治監督（４３）をはじめ２２人の選手たちは、ドロー狙いを拒否し、必勝を宣言。反町監督も決戦へ向けて、選手に気合を注入する行動を取るなど「勝利」の２文字に執着した。

　進んで音頭を取った。「きょうは俺がやる」練習終了後の円陣で行う最後の締めの手拍子。いつもは井原コーチが行う“儀式”を、反町監督が名乗り出た。いつもと違う異様な空気。誰もが、その行動に必勝の意思をくみ取った。

　指揮官はロッカールームでも勝利への執念を見せた。「明日のこの時間帯の気温は１２度だ」いつもは主審についての情報だけだが、この日は天候の話まで飛び出した。反町監督の意気込みに「みんな、引き分け狙いって考えはまったく持っていない」とＧＫ西川。点さえ取られなければ北京に行ける。だが、誰もが頭の中で「分け狙い」の可能性を消した。

　日本に帰国後、練習を約１時間早めて、夕食の時間を長くとるようにした。ベトナム遠征から恒例となった、選手たちの夕食後の自主ミーティング。約３０分間の議論に、反町監督も席を立つことはない。選手の真剣な姿勢を評価する。だが、クールダウンさせるのも自らの役目。「もうやるしかないという気持ちが強い。逆にその高ぶりをコントロールするのが大事」勝利へのマネジメントも準備万端だ。

　００年シドニー、０４年アテネと五輪出場は国立競技場で決めている。さらに、９６年のアトランタ五輪予選では準決勝でサウジを撃破して五輪切符をつかんだ。縁起のいい“サウジ＆国立”。「ベスト以上のパフォーマンスを出して、いい結果を導き出せるように」とファイティングポーズをとった。脳梗塞（こうそく）で入院しているオシム監督のお見舞いは、勝って北京切符を獲得するまでしないと決めている。「情熱と誇り」を胸に、後は最大の目標である北京五輪出場を勝ち取るだけだ。

参照元：スポーツ報知