俊輔、決勝Ｔ望み！ロスタイム逆転でセルティック２位浮上…欧州ＣＬ１次Ｌ

　◆欧州チャンピオンズリーグ１次リーグ第５戦　▽Ｄ組　セルティック２―１シャフタル・ドネツク（２８日・セルティック・パーク）　Ｄ組ではＭＦ中村俊輔（２９）の所属するセルティック（スコットランド）がホームでシャフタル・ドネツク（ウクライナ）と対戦、２―１で逆転勝ちした。後半ロスタイムに勝ち越しゴールを挙げ、勝ち点９で２位に浮上。左ひざを負傷している中村は欠場した。Ｄ組はＡＣミラン（イタリア）がベンフィカ（ポルトガル）と引き分け、決勝トーナメント（Ｔ）進出を決めた。セルティックは最終節（１２月４日）にＡＣミランと対戦する。Ｂ組のチェルシー（イングランド）も決勝Ｔ進出。

　左ひざ故障でスタンド観戦した中村は後半４０分、混乱を避けて松葉づえで席を立った。劇的ゴールは、その後で生まれた。１―１で迎えた後半ロスタイム。今季から加入したイタリア人ＭＦドナーティが、右サイドのマクギーディからのクロスを、右足でシュート。ＤＦの足をかすめ角度が変わり、ゴール左スミに吸い込まれた。入団直後は英語に慣れず、イタリアでのプレー経験のある中村から言葉の面で助けられていた男が、チームを救った。

　再開直後に終了の笛、引き分け濃厚と思われた展開からの勝利。ＣＬ初得点のドナーティは「ＣＬでの得点が夢だった。最高だ」と喜んだ。

　前半４分、ＤＦのクリアミスから先制点を奪われた。引いて守る相手を攻めあぐね、いらだつ地元ファンから罵声（ばせい）も飛んだが、負ければ、決勝Ｔ進出は絶望的。引き分けでもシャフタル・ドネツクと直接対決での成績が劣るため、厳しくなるところだった。同点ゴールは中村不在の影響で出場したヤロシクが、前半終了間際に押し込んだもの。後半ロスタイムの勝ち越しにつなげた。

　ストラカン監督は「勝利は全員の強い心で勝ち取った。ガッツは素晴らしかった」と話した。最終節（１２月４日）のＡＣミラン戦（アウェー）で、引き分け以上で決勝Ｔ進出が決まる。最終節も欠場濃厚な中村は「ぎりぎりのところで勝てて良かった。あとはミラン戦で引き分けで突破できるので、頑張ってほしい」と、仲間にエールを送った。２月開始の決勝Ｔには間に合う日本人ＭＦのために、チームは一丸となる。

　◆セルティックが決勝Ｔに進むためには
  ＡＣミランに引き分け以上で決まる。負けた場合は、ベンフィカと戦うシャフタル・ドネツクの結果次第で、引き分け以下なら、セルティックの突破、勝てば勝ち点９で並ぶものの、直接対決２試合合計２―３（０―２、２―１）のため、得失点差で下回り１次リーグ敗退となる。

参照元：スポーツ報知