オグシオ解散！潮田現役続行も“方向性にズレ”

北京五輪のバドミントン女子ダブルスで８強に進出した人気美人ペア「オグシオ」の潮田玲子、小椋久美子（ともに２５、三洋電機）が１１日、都内で会見し、コンビの解散を発表した。引退を示唆していた潮田は現役続行を宣言したものの、さらなる飛躍を目指しパートナーを変えて再出発。オグシオでの参戦は５連覇を狙う全日本総合選手権（１６日まで代々木第二）と日本リーグ（１２月２８日まで各地）が最後となる。

　三洋電機・喜多努監督の衝撃コメントに、報道陣からどよめきが起こった。「次のステップに進むため、オグシオはペアを解消します」―。決してケンカ別れではない。新たな可能性を求めての発展的解消だった。

　北京五輪で夢の舞台に立ち、潮田は達成感から引退を示唆していた。だが「少し休んで考える時間をいただき、もう一度やりたい気持ちがわいてきた」。久々のコートとなった１０月１２日の日本リーグ開幕戦（新潟）で気持ちは明確になった。結論は現役続行―。

　ただし、２０１２年ロンドン五輪までの道は不透明だ。「１年ずつやっていって、その先にロンドンが見えたら目標になる」一方の小椋は４年後をはっきりと視野に入れている。方向性のズレ―。それもペア解消の理由だった。五輪出場権は国際大会で稼ぐポイントを基にした世界ランクで決まる。潮田が中途半端な気持ちのまま組み続けるわけにはいかない。

　北京五輪準々決勝で、世界ランク３位の中国ペアに完敗したことも一因だ。喜多監督は「北京まで相当練り上げてやってきた。ロンドンを考えたとき、ここで刺激が必要」と判断した。

　高校１年生だった００年のジュニア代表合宿で初ペアを組んでから９年目、三洋電機に入社してから７年目の別れ。潮田は「寂しい気持ちが一番。オグッチが私のバドミントン人生を変えてくれた」と感謝した上で、「決めたからには前を向いて頑張るしかない」と涙をこらえて宣言した。

　４月の大阪インターナショナル、９月の全日本社会人など個人戦ではオグＶＳシオでガチンコ対決の可能性も出てくる。潮田は「お互い客観的に見てサポートができれば」と話し、小椋も「これからも高めあっていきたい」と再出発に意欲を見せた。ただし、新しい相棒とのコンビが不調な場合再結成の可能性もある。

　◆小椋　久美子（おぐら・くみこ）１９８３年７月５日、三重県生まれ。２５歳。大阪・四天王寺高出、三洋電機。２００２年全日本総合選手権女子シングルスで史上初の予選勝ち上がり優勝。潮田と全日本のダブルスで４連覇を達成。初速２３０キロといわれる女子屈指のスマッシュが武器。１７１センチ、６４キロ。血液型Ａ。

　◆潮田　玲子（しおた・れいこ）１９８３年９月３０日、福岡県生まれ。２５歳。福岡・新津中で全国中学校大会、九州国際大付高で全日本ジュニア選手権シングルス優勝。小椋と２００５年デンマーク・オープン優勝、０６年ドーハ・アジア大会で３位。相手の動きを読んだ多彩なショットが武器。１６６センチ、５７キロ。血液型Ａ。

参照元：スポーツ報知