“夏バテ”金刃２軍…４回３失点３戦連続ＫＯ

　◆横浜５―１巨人（３１日・長野）　ルーキー金刃が３試合連続ＫＯで２軍落ちすることが決まった。初回、村田に左前適時打を浴びて先制を許した後、３回には２死無走者からピンチを招いて２失点するなど４回３失点。開幕から先発ローテに入り、７勝をマークしてきたが、疲労の蓄積から自身３連敗となり、リフレッシュさせるため、中継ぎ左腕の林ともに１日に出場選手登録を抹消される。代わってＦＡ右腕・門倉らが１軍に復帰。８勝１４敗と大きく負け越した７月の借金を取り返して、中日に明け渡した首位の座を奪回する。

　歩きながら左手でみけんをつまみ、もみほぐした。敗戦後のベンチ裏通路。報道陣の質問に答えながら引き揚げる金刃の足取りは重かった。「疲れとか僕が言ってられないんで」自身初の３連敗で２軍落ちが決定。言葉では否定したが、疲労の色は濃かった。

　出はなからくじかれた。初回、先頭の仁志に中前安打。１死一、二塁から、村田に左前適時打を浴びた。「（村田には）とにかく低めに投げようと思っていたんですけど」２４日の前回対戦ではスライダーを満塁アーチにされた大砲に、今回は直球を狙い打たれた。同点の３回は２死一塁から、ハマの主砲に今度は四球。生命線である攻めの投球も見失い、佐伯に決勝の中越え二塁打を浴びた。

　魔の７月となった。６月まで６勝２敗、防御率２・７５と安定感抜群だったルーキーが、壁にぶち当たった。初体験となるフルシーズンの戦い。未知の中４日にも挑戦した今月、５試合で１勝４敗と沈んだ。その間の防御率は５・８４。伊原ヘッドコーチが「今の状態ではプロとしてもたない」と切り捨てた。下半身が使えず、上半身に頼った投球。球種や配球を研究されているが、一番の敗因は明らかに疲労だった。

　当初の中４日を回避して、中６日の登板間隔を与えられたが、責任回数をもたず４回３失点で３連敗。新人左腕の下降線と時を同じにして、チームも７月は８勝１４敗と初の月間負け越しを喫した。原監督も「新人ではあるが、うちのローテーション投手。点の取られ方が悪い」と酷評した。次回の先発を１度、飛ばされ、２軍で再調整することになった。

　打線も８試合ぶりにノーアーチ。３イニング連続で併殺を記録するなど、援護できずに惜敗。首位の座からも陥落してしまった。開幕からフル回転してきた林も、後半戦に入り３試合連続の計７失点と不振に陥り、こちらも２軍落ちが決定。投手陣に忍び寄る蓄積疲労の足音。Ｖ奪回へ向け、正念場の暑い８月が始まる。

　巨人原監督「金刃はルーキーではあるが、ウチのローテーション投手。点の取られ方が悪いね。（これまでより）研究されているという点はあるでしょう。打つ方はダブルプレーが相手チームを救ってしまった。林？　う～ん。何とも言えないなあ

参照元：スポーツ報知