俊輔、怒った！松井、山瀬、大久保を一喝！…キリン杯

◆キリンカップサッカー２００８　日本０―０パラグアイ（２７日・埼玉スタジアム）　日本代表のＭＦ中村俊輔（２９）＝セルティック＝が２７日、岡田ジャパン初参戦となったパラグアイ戦で左足に負傷を抱えながら強行フル出場。華麗な技術で何度も決定的チャンスを作り存在感を示した司令塔は、０―０で引き分け優勝したものの、松井大輔（２７）＝サンテティエンヌ＝、山瀬功治（２６）＝横浜Ｍ＝、大久保嘉人（２５）＝神戸＝のドリブラー３人衆を一喝。自陣近くでの独善的なドリブルを放棄し、６月２日のオマーン戦（日産ス）までに緻密（ちみつ）な連動の完成を要求した。

　長く険しい南アフリカへの道を切り開くために、普段温厚なファンタジスタが鬼と化した。

　「後半は個人個人が前に行こうとした。サイドチェンジできるところでドリブルで突っかかる。ハーフラインでトップスピードで行く必要はない。彼らの良さだけど、敵陣の最後の３分の１のエリアで個人能力を生かさないと…」

　待望の岡田ジャパン初出場となったパラグアイ戦。不完全燃焼の０―０ドローで前半圧巻の支配力を示した俊輔は異例の一喝。後半、自陣で強引な自力突破に走った松井、大久保、山瀬のドリブラー３人衆に苦言を呈した。

前半はＭＦ遠藤、中村憲とオシム・ジャパン時代に培った高度な連動を随所に披露した。前半１７分には黄金の左足が一閃（いっせん）。約３０メートルの超高性能クロスで攻め上がるＤＦ闘莉王の頭に完ぺきに合わせた。ＧＫの好守に阻まれたが、「いいボールだった。オレが決めないと意味がない」と闘莉王が猛省したほどだ。前半のチャンスはほとんど俊輔の左足から生まれていた。

　しかし、後半チームは悪循環に陥る。山瀬らが自陣近くで次々と自慢のドリブルを披露したが、強引な仕掛けは敵の網の目にことごとくかかった。「それが自分の良さを出すことだと思ったのだろうけど。僕は基本的にまずチームを考える」と俊輔。セルティックで２年連続欧州ＣＬ１６強に進出したファンタジスタは、日本が世界列強に打ち勝つためには、個人能力への依存ではなく、緻密な連動しかないことを知っている。

　Ｗ杯予選突破への執念の表れでもあった。スコットランドリーグ３連覇の代償に左太ももに軽度の肉離れが判明した。だが、自ら不在の間、日本は３次予選１勝１敗で２組２位に転落。「けがの状態は平行線だね。でも、予選まで時間がないから…」と岡田イズム習熟と新体制での連係完成のために決意の強行フル出場を果たした。

　「形にこだわるサッカーをするのではない。勝つために何が必要か考えなければいけない」すべてはＷ杯出場を勝ち取るため。リーダーの自覚に目覚めた俊輔の一喝が、チームに危機感を生み、「連動」が生まれるか。６・２、オマーン戦まで時間は多くない。

参照元：スポーツ報知

オグ６月復帰へ 腰痛完治宣言も調子は「５０％」

バドミントン女子ダブルス北京五輪代表の人気ペア・小椋久美子（２４）、潮田玲子（２４）＝三洋電機＝組が２７日、都内でヨネックスオープン・ジャパンの会見に出席。４月に腰を痛めた小椋は完治を宣言し、６月１０日開幕のシンガポールオープンでの復帰に意欲を見せた。

　小椋はユーバー杯などを欠場してリハビリに専念。一方で腰や尻回りの筋力を鍛えて体を絞り、体重が２キロ減った。「痛みはないので完治したのかなと思う。来月の大会で試合勘を戻したい」と意気込んだ。

　シャトルを打ち出したのは２週間前。まだ１時間以上は打てない状態で、潮田との練習再開も大会直前の来週になる見通し。「（調子は）５０％しか上がってない」と不安を示し、関係者も「無理はさせたくない」と慎重だ。五輪前最後の国際大会だけに、欠場すれば五輪が“ぶっつけ本番”となる恐れもある。潮田は「オグッチと早く組みたい。待ってます」と早期復帰を願った。

　◆９月凱旋試合観客ＵＰ確実！？　○…ヨネックスオープン・ジャパンは９月１６～２１日、東京体育館で行われる。北京五輪後の凱旋試合となるだけに、関係者は「昨年の１万人を超える１万５０００人の集客を目指す」と荒い鼻息。オグシオは２年連続ベスト１６止まりだけに、潮田は「いい結果を残したい」と抱負を語った。

参照元：スポーツ報知

輪島Ｊｒ．デビュー戦で１回ＫＯ勝ち

◆プロボクシング（２７日、後楽園ホール）　元ＷＢＡ世界スーパーウエルター級王者・輪島功一氏（６５）の二男・大千（ひろかず、３１）＝輪島＝がプロデビュー戦を１回ＴＫＯ勝ちで飾った。元世界王者２世のプロデビューは、元ＷＢＡ世界フライ級王者・花形進氏の長男・晋一さん以来２人目。

　１回２分過ぎ。カウンターの左フックで真神風大谷がぐらつくと、輪島は一気に猛ラッシュ。試合をあっという間に決めた。「舞い上がっちゃって…」と頭をかいたが、父譲りの強打の嵐に会場は沸きに沸いた。

　高校卒業後、父が会長のジムに通い始めたが「遊びたくて」と誘惑に負け、ボクシングに身が入らないようになった。フリーター生活を送り続けたが「これじゃダメだ」と２５歳の時、真剣にプロを目指し始め、トレーナー業もこなしながらデビューの時を待った。

　プロ入りを反対した功一会長は２５歳でプロデビューしたが「日本王者になるくらいまで頑張ってくれたら」とうれしそうに話した。「行けるところまで行きたい」。偉大な父の後継者としての第一歩を確かに踏み出した。

　◆輪島　大千（わじま・ひろかず）１９７７年３月２２日、東京・板橋区生まれ、３１歳。中学、高校時代に陸上、バスケットボールなどを経験。２５歳で本格的にボクシングを始め、３０歳目前の昨年２月にプロテスト合格。１７４センチの右ボクサーファイター。家族は両親と兄、姉。

参照元：スポーツ報知

朝青龍と白鵬に理事長が注意

日本相撲協会の北の湖理事長は２７日、夏場所千秋楽（２５日）結びの一番で勝負がついた後に、朝青龍の駄目押しをきっかけに土俵上でにらみ合うなどの失態を演じた朝青龍、白鵬の両横綱を東京・両国国技館に呼び出し、口頭で異例ともいえる厳重注意をした。

　北の湖理事長は武蔵川理事（元横綱・三重ノ海）、伊勢ノ海理事（元関脇・藤ノ川）とともに白鵬、朝青龍の順に約５分ずつ個別に注意し、両横綱は「申し訳ありません。反省しています」と謝罪した。

北の湖理事長は当初、駄目押しを受けた後に体をぶつけた白鵬に非があるとし、２６日に師匠の宮城野親方を通じて厳しく注意した。しかし同日行われた横審で両横綱に注意するよう進言され、あらためて呼び出した。

　北の湖理事長は「千秋楽結びの一番のことは、横綱として冷静に受け止めないといけない。横綱の責任を自覚することが大事だ」と話した。

　横綱・朝青龍「理事長から厳重注意を受け、それに対して深く反省している。今後、こんなことがないよう気を付ける。これからも一生懸命頑張っていきたいと思う」

　横綱・白鵬「厳しく注意を受けました。ちょっと冷静さがなかったなと反省している。これからは土俵の外でも冷静であることを求められていると思う」

　北の湖理事長（元横綱）「ファンあっての相撲だ。横綱として自覚するよう厳重注意し、普段から毅然（きぜん）とした態度をとるよう通告した」

　九重理事（元横綱千代の富士）「２人の土俵上での態度には、目に余るものがあった。横綱は全力士の見本とならなければいけない立場なのだから、注意を受けたことを肝に銘じ、今後は横綱らしい振る舞いをしてほしい」

参照元：スポーツ報知

白鵬が国連機関の特使に…モンゴルの水問題支援

横綱白鵬は２７日、国連人間居住計画（ハビタット）のアンナ・ティバイジュカ事務局長の表敬訪問を受け、要請された「国連『いのちの水』プロジェクト」の特使就任を快諾した。

　アジア地域の水と衛生の問題を知ってもらうプロジェクトで、７月開始。モンゴルではウランバートル郊外の遊牧民が暮らすゲル地区が対象に含まれている。

　白鵬は「モンゴルは水も草も少なくなり、砂漠が増えている。水は大事です」と語った。

参照元：スポーツ報知

桃子１１位、佐伯は３つ浮上…世界ランキング

　女子ゴルフの最新世界ランキングが２６日発表され、日本勢は上田桃子が１１位、横峯さくらは１７位、不動裕理は２１位でいずれも変わらなかった。中京テレビ・ブリヂストンレディス２位の佐伯三貴が３つ上がり２７位、宮里藍は１つ下がって２８位となった。

　１位のロレーナ・オチョア（メキシコ）ら上位に変動はなかった。

参照元：スポーツ報知

遼丸ちゃんの技術盗む…三菱ダイヤモンドカップ

男子プロゴルフツアーの三菱ダイヤモンドカップは２９日から４日間、兵庫・東広野ＧＣで行われる。石川遼（１６）＝パナソニック＝は２７日、米ツアーから一時帰国して参戦する丸山茂樹（３８）＝ＴＯＹＯＴＡ＝と同じ組でのプレーを熱望。予選ラウンドは別の組になったため、夢の実現へ、４戦ぶりの決勝進出に意欲を燃やした。

　ニアミスに終わった練習後、石川は「せっかくのチャンス。一生懸命やって一緒に回れれば」と力を込めた。昨年のマンシングウェアＫＳＢカップ優勝後、知人を通じ「将来、世界で戦えるよう焦らず一生懸命やって下さい」とメッセージをもらった。丸山が出場したダンロップフェニックスではアプローチ練習を見学。「何回も同じところにボールを落とせる」と技術に感動した。一方の丸山も「質問されたらきちんとアドバイスしてあげたい」と歓迎した。

　２年前の日本アマで予選落ちを喫したコース。石川は「コツコツとスコアを作って優勝する大会。僕のスタイルには向いていないかなと思うところはあるけど、挑戦したい」と話した。

　◆丸ちゃん自信回復目指す　○…丸山は今季、米ツアー１３試合に出場し、棄権が３試合、賞金ランク１６５位と低迷。ドライバー、パットの不振に苦しみ「練習場ではここ数年ないくらい打てているけど、本番でできていない」と明かした。今大会終了後すぐ、米ツアーに舞い戻る。「（不調の原因は）精神的なもの。不安はあるけど、何か得るものがあれば」今季初の日本ツアー参戦を自信回復の足がかりにする。

参照元：スポーツ報知

杉山３年連続で初戦突破…全仏テニス

◆テニス全仏オープン第３日（２７日、パリ・ローランギャロス）　男女シングルス１回戦を行い、女子第３１シードの杉山愛（ワコール）がアーラ・クドゥリャフツェワ（ロシア）に６―１、２―６、６―３で勝ち、３年連続で初戦突破した。

　元世界ランキング１位で第２２シードのアメリ・モレスモ（フランス）も２回戦に進出した。

　男子は第４シードのニコライ・ダビデンコ（ロシア）らが勝ち、４連覇を狙う第２シードのラファエル・ナダル（スペイン）の試合は第１セットの１―１で雨のため中断し、順延となった。

参照元：スポーツ報知

諏訪魔、母親から「西村に学べ」

全日本プロレスの３冠ヘビー級王者・諏訪魔（３１）は２７日、都内の事務所で西村修（３６）との初防衛戦（６月２８日・大阪府立体育会館）へ向けて会見。前シリーズで３連敗させられた相手に対し「苦手意識を植え付けられてしまった。お袋にまで西村さんにプロレスを学んできなさい、と言われたが、しっかり結果を出したい」と意欲をみせていた。

参照元：スポーツ報知

楽天が交流戦単独首位もノムさん「『ツキ野球』だ」

◆ヤクルト４－５楽天（２６日・神宮）　　勝利の喜びはなかった。序盤に５点リードも、終盤は防戦一方。２点リードの９回も、抑えの小山が押し出し四球を与え、１点差に迫られた。野村監督は「不思議だな。負けると思ったら勝つ。勝つと思ったら負ける。７回からはずっとダメだと思った。地力がついた？　まだ『ツキ野球』だ」とボヤいた。それでも４連勝で今季最多タイの貯金３。交流戦単独首位に躍り出た。

　ギリギリで踏みとどまった。２回に５点を奪う楽勝ペース。しかし、先発・永井が５回に１点を奪われ、７回１死二、三塁とされたところで降板。代わった吉崎が２点適時打を浴びて２点差に迫られた。

　８回から投入した川岸は無死一、三塁のピンチを招いたが、そこから３者連続三振。９回も小山が２死満塁を１点でしのぎ、計６人の継投で逃げ切った。「先発こけたら全部こける。綱渡り作戦。最後は向こうのコマ不足で助かった」とノムさんは最後までボヤキ続けた。

　試合後、観戦に来ていた沙知代夫人から「しっかり勝ちなさいよ」と叱咤された指揮官。交流戦単独首位について報道陣から聞かれると「やめてくれる？　終わってなんぼ。まだ先は長い」と一笑に付した。２８日からは巨人戦（東京Ｄ）だ。「昔の巨人とは違うでしょ。まるで様変わりしている」宿敵を倒し、球団初の貯金４を目指す。

参照元：スポーツ報知

松井秀、４打数３安打

◆オリオールズ６―１ヤンキース（２６日・ボルティモア）　ヤンキースの松井秀喜外野手は「５番・指名打者」で出場、４打数３安打だった。打率は３割３分１厘。

　９回先頭打者、松井秀の打球が右中間を破った。ヤンキース４本目の安打となった二塁打は、松井秀がこの日放った３本目の安打だった。

　「打ったのは全部甘い球」とシンプルに振り返る。３安打は左腕の２投手から打った。２回は内角速球を中前へ、３回は真ん中寄りの速球を右前へ、９回の二塁打は外寄りの速球だった。

　だが、ヤンキースは完敗し、連勝が５で止まった。しかし個人的な収穫は小さくない。２１日の初対戦で無安打だったオルソンから２安打し、９回は対左の切り札ウォーカーの球をとらえた。

　松井秀「（３安打。連勝は５で止まる）なかなかいいときが続くのは難しい。また、あした仕切り直して頑張ればいい」

参照元：スポーツ報知

高原最終テスト…岡田日本先発８人入れ替え

◆キリン杯２００８　日本―パラグアイ（２７日、埼玉スタジアム）　ＦＷ高原直泰（２８）＝浦和＝がパラグアイ戦に先発することが明らかになった。岡田武史監督（５１）はスタメン大幅入れ替えを明言。浦和に加入した今季、公式戦わずか２得点と絶不調のかつての大エースは、Ｗ杯３次予選メンバーへ屈辱の最終追試で生き残りをかける。

　かつて日本最強ストライカーと称された落日のエースに名誉ばん回のラストチャンスが訪れた。

　「いろいろな選手を試したい。これはテストではないので半々という感じ。故障上がりの選手もいたし、総合的に判断したい」

　試合前日会見で岡田監督は２４日のコートジボワール戦からの大幅刷新を明言。笑顔だったが、眼鏡の奥の目は笑っていなかった。日本代表スタッフによると、キリン杯２試合連続出場は浦和ＤＦ闘莉王、Ｇ大阪ＭＦ遠藤、Ｆ東京ＤＦ長友の３選手だけ。スタメン７割が入れ替えとなる冷酷な最終選考の舞台で、高原は２月６日のタイ戦以来の先発出場となる。

　「今の状態？　そんなに良くもないけど、別に悪くない」

　自らを分析した高原は今年１月にフランクフルトから浦和に移籍後、背信の日々を過ごす。４月２６日の京都戦で決めた２ゴールが今季公式戦での全得点という絶不調。０６年Ｗ杯ドイツ大会直前に痛め、慢性化を告白した右ひざ内側側副じん帯損傷が一時悪化。ホテル暮らしの日々でストレッチを怠り、「体がさび付いた」と嘆くなど悪循環だった。

　日本代表でも２月の東アジア選手権は体調不良で回避。３月２６日のバーレーン戦は右太もも裏筋挫傷で急きょ欠場した。控え転落の屈辱を味わった２４日のコートジボワール戦で玉田、大久保の２トップが高機能を発揮。岡田監督も近い関係者に「頑張っているが、残念ながら全然結果が出ていない」と漏らすなど高原落選は現実味を帯びる。「本番で結果を出せればいい。監督に使ってもらえれば」と高原。最後の舞台はキャリア無得点の埼玉スタジアム。背水の陣の高原がすべてをかける。

　◆岡田監督に聞く
  ―相手について。
「パラグアイは試合上手というか勝負にこだわる南米独特の粘っこいチーム。ロングボールを入れてくるし、中東の戦い方に似ている。コンセプトを曲げないで勝つために、ちょっと修正して臨みたい」
  ―俊輔は？
「今日の午前中、病院でＭＲＩを取ったが出血はなかった。しかも主要筋じゃないところの筋膜炎ということで合流させた。問題ない限り使いたい。何分使うかは別としてぜひプレーさせたいと思っている」
  ―予選をにらんでトライしたいところは？
「チームのベースになるところは変わっていない。今までと一緒。プレッシャーをかけてボールを取りにいくことと、シンプルにボールを動かしてプレッシャーをかわして攻めていくこと」
  ―コートジボワール戦で痛んだ選手は？
「長谷部と玉田、闘莉王。深刻なものではない」

参照元：スポーツ報知

野口みずき１０・１２世界ハーフ内定！日本勢初Ｖだ

世界ハーフマラソン選手権（１０月１２日・リオデジャネイロ）代表に、北京五輪女子マラソン代表の野口みずき（２９）＝シスメックス＝が内定したことが２６日、分かった。日本陸連関係者が明かした。野口は世界ハーフの代表選考会を兼ねた今月の仙台国際ハーフで１時間８分２５秒の好記録で２連覇を飾った。８月の北京五輪後の初レースになる見込み。野口は９９年の世界ハーフで２位。日本勢初の優勝を目指す。

参照元：スポーツ報知

大山加奈、北京五輪断念…腰痛回復せず

バレーボール女子日本代表としてアテネ五輪に出場した大山加奈（２３）＝東レ＝が２６日、腰の故障が十分に回復していないため、北京五輪出場を断念する考えを明らかにした。

　五輪出場権を得た日本代表候補に名を連ねる大山は「（柳本）監督が名前を残してくれているのはありがたい」としつつ「出られるなら出たいが、いまの体調では難しい。来季のプレミアリーグで復帰するのが目標」と、今秋以降に照準を合わせる方針を示した。

　長身からの破壊力あるスパイクを武器とする大山だが、東レが優勝した昨季のプレミアリーグは腰痛のため欠場。現在は、軽い運動だけができる状態だという。

参照元：スポーツ報知

琴欧洲、綱へ意欲も横審は具体的条件設定出ず

夏場所で初優勝した大関・琴欧洲（２５）＝佐渡ケ嶽＝は２６日、改めて喜びを語り綱取りへの意欲を見せた。だが、横審は、具体的条件を設定せず名古屋場所（７月１３日初日）の内容と成績を見るとの見解で一致。２場所連続Ｖを果たしても昇進見送りの可能性が浮上した。

　千葉・松戸市で会見した琴欧洲は「本当に最高です」と、ニッコリ。先代・佐渡ケ嶽親方（元横綱・琴桜、故・鎌谷紀雄さん）が使っていた不知火型の綱の前で「意識するとダメだけど、もちろん上がりたい気持ちはあります」と、綱取りを誓った。

　昇進内規は「２場所連続優勝かそれに準ずる成績」。名古屋で優勝すれば条件はクリアするが、横審の見方は厳しい。直近４場所中２場所で途中休場とイメージが悪い。海老沢勝二委員長は「何勝とか優勝ではなく来場所を見ようということ」と、条件の明言を避けた。内館牧子委員は「個人的には来場所は綱取りにつながる場所」と消極的な姿勢を示した。

　厳しい立場となったイケメン大関だが、朝から民放４局に生出演。明治乳業からは「ブルガリアヨーグルト」１年分３６５キロが贈られた。千秋楽の視聴率は、午後５時台で平均１９・２％、最高２５・１％と、朝青龍が優勝した春場所千秋楽の平均１６・５％を超える数字（ビデオリサーチ調べ。関東地区）。フィーバーは当分、続きそうだ。

　◆ブログに“感謝”　○…琴欧洲が４月から開設していたブログに、２６日から書き込みをスタートさせた。「ありがとう」の題名で、ファンへの感謝をひらがなでつづった。また、「たい２ひき」など初優勝決定後に撮られた２枚の写真も載せている。今後は簡単な漢字も使っていく予定だ。

参照元：スポーツ報知

遼１アンダー９位 全米オープン出場逃す

◆男子ゴルフ今季メジャー第２戦全米オープン選手権日本地区最終予選会（２６日、大阪府の茨木ＣＣ西コース、パー７２）　石川遼（１６）＝パナソニック＝が通算１アンダーの９位に終わり、上位２人に与えられる全米オープンの出場権を逃した。石川は第１ラウンド（Ｒ）で７６の最下位。第２Ｒは今季自己ベストタイの６７と巻き返したが、初のメジャー切符には届かなかった。日本人の父を持つフィリピン出身のアルテミオ・ムラカミ（２４）、クレイグ・パリー（４２）＝豪州＝が出場権を獲得した　第２Ｒ挽回も　またも石川のメジャー挑戦への夢は届かなかった。「悔しいことは悔しい。まだまだ日本でやらないといけない。世界は遠いと教えてくれた」２月の全英オープン予選に続いて、全米切符も逃した１６歳は自分に言い聞かせるように笑顔で戦いを振り返った。

　悔やまれる第１Ｒだった。「スタートとか前半は緊張する。だからショットも安定しなかった」と前半９ホールでティーショットがフェアウエーをとらえたのは１番だけ。３番からは３連続ボギー。７番ではティーショットを右の林に入れてＯＢとしてダブルボギーを叩き、第１Ｒを終えて首位とは９打差と絶望的な展開に追い込まれた。

　第１Ｒ終了後、父・勝美さん（５１）から「パッティングのときのバックスイングがぎごちない」と注意を受けた。すると第２Ｒからは、まっすぐストロークしやすいクロスハンドと順手を使い分けることでズレを修正。６バーディー、１ボギーと好スコアにつながった。

　「第２Ｒのようにできれば勝てる。大事なところでできないというのが実力」収穫も屈辱もあった３６ホール。しかしミズノオープンよみうりクラシック（６月１９～２２日、兵庫・よみうりＣＣウエスト）で上位４人に入れば７月の全英オープンの出場権が得られる。次こそリベンジしてみせる。

。参照元：スポーツ報知

北の湖理事長「白鵬が悪い」…横審“総意”受け異例の両横綱厳重注意へ

日本相撲協会の北の湖理事長が夏場所千秋楽の土俵で乱闘寸前の醜態を起こした朝青龍（２７）＝高砂＝と白鵬（２３）＝宮城野＝の両横綱を２７日、呼び出して直接、厳重注意することが２６日、分かった。この日の横綱審議委員会で理事長は今回の醜態の原因を「白鵬が悪い」と明言したが、横審各委員はにらみ合いに関し「けんか両成敗」を主張。理事長に両横綱への注意を進言した。両横綱が同時に注意を受けることは異例中の異例だ。

　勝敗が決した土俵で起こった横綱同士による醜態劇。北の湖理事長が２７日に朝青龍と白鵬を理事長室に呼び出し直接、注意を与えることが決定した。異例の事態は横審で決まった。委員会で北の湖理事長は「悪いのは白鵬」と明言。朝青龍のダメ押しは「流れで起きたことでその後にひじを突いた行為が悪い」と見解を示した。

　確かにダメ押しは相撲の中で想定内の事態。ただ、白鵬の行為は明らかな報復で完全に想定外の暴挙だ。実際、理事長はこの日、午後２時５０分に白鵬の師匠の宮城野親方（元十両・金親）だけを協会に呼んで「白鵬に注意するように」と指導した。朝青龍の師匠の高砂親方（元大関・朝潮）は入院中で呼べない事情はあったが、代わりに部屋付きの親方を呼ぶことはできた。宮城野親方だけを呼んだところに理事長の今回の問題に対しての姿勢が表れていた。

　これに対し各委員はダメ押しに関し理事長の見方に理解を示したが、にらみ合いに関しては「白鵬だけが悪いのか。けんか両成敗ではないのか」と内館牧子委員（５９）らが主張。協会側から出席した幹部一人も同調する意見が出た。こうした議論の中で海老沢勝二委員長（７４）が「両横綱を理事長が呼んで注意してほしい」と横審の総意として進言。理事長もにらみ合いに関してはけんか両成敗との意見を受け入れ、２７日午後に２人呼んで注意することを決断した。

　両横綱が呼び出される異例の事態。白鵬は初めてだが朝青龍に至っては昨年夏のサッカー騒動に続く立て続けの不祥事だ。「長い歴史の中で好ましないこと。横綱として正々堂々と土俵を務めてほしい」と海老沢委員長は最後まで苦言を呈していた。（福留　崇広）

　◇夏場所千秋楽、朝青龍―白鵬ＶＴＲ　引き落としで勝った朝青龍（朝）が、土俵に両手をついた白鵬（白）の背中を両手と両ひざでダメ押し。これに切れた白が、右肩を朝の腹にぶつけ押し返すと、朝も白の顔面を右手ではたく。怒りが頂点に達した両横綱は土俵上で約３秒間、にらみ合った。

　【過去の主な理事長の横綱への注意】
  ▽１９６５年５月　大鵬と柏戸の両横綱に短銃の不法所持疑惑が浮上し時津風理事長（元横綱・双葉山）が厳重注意。
  ▽８９年９月２４日　横綱・大乃国が秋場所千秋楽で負け越しを喫し二子山理事長（元横綱・若乃花）に引退を申し入れるも理事長は却下。
  ▽２００７年７月３０日　横綱・朝青龍が夏巡業への休場届を出しながら母国モンゴルでサッカーに興じ、朝青龍が北の湖理事長に謝罪。

参照元：スポーツ報知