遼 世界で戦う秘訣を生ウッズに学ぶ…米ツアーデビュー予選落ち

【パシフィックパリセーズ（米カリフォルニア州）２０日】米男子ツアーデビュー戦のノーザントラストオープンで予選落ちした石川遼（１７）＝パナソニック＝がタイガー・ウッズ（３３）＝米国＝と初対面する可能性が出てきた。次週の世界選手権シリーズ、アクセンチュア・マッチプレー（２５日～３月１日、アリゾナ州ザ・リッツカールトンＧＣ）の出場者が２０日、確定し、石川は補欠３番手となったが、現地に向かうことが決定した。繰り上げ出場を待ちつつ、コースで練習する間に、あこがれの人と遭遇するかもしれない。

　米ツアー・デビュー戦は予選落ちとなった石川が、すぐに次の戦いへの準備を始めた。当初はすぐに帰国する考えも持っていたが、試合後にコーチで父の勝美さん（５２）らと話し合いを行い、アリゾナ行きが決定した。２１日は当地で終日オフを取り、２２日に車で約９時間かけて現地に向かう予定だ。

　「アクセンチュア―」は補欠１０番手までの選手はコースでの練習とラウンドが可能。出場選手も６４人と通常の半分以下のため混雑とも無縁だ。さらに、気温も連日２５～３０度と暖かいことから「とにかく練習をさせたい」と話していた勝美さんの希望に最適といえる。

　そしてなんといっても注目は、昨年６月の全米オープン後に左ひざを手術したウッズが復帰すること。コースや練習場に一日中いれば、偶然ウッズに会う可能性もある。会話はできなくても、間近であこがれの人のプレーを見て、技術を盗むことができる。石川の海外におけるマネジメントはウッズと同じＩＭＧが担当しているだけに、タイミングを見計らって対面がセッティングされる可能性もゼロではない。

　「タイガーは僕のことなんて知らないでしょう」と話していた石川だが、０７年の全米オープン開幕前には日本のテレビ局がウッズに石川の映像を見せている。同大会の公式会見では、リップサービスとはいえ「すごいパワーを持っている。１５歳で勝つなんてスター性も十分だ」と評価した。試合での対決が実現する可能性はほとんどないが、会うだけでも石川のモチベーションが上がることは間違いない。

　◆石川とウッズ　初優勝した０７年のマンシングウェアＫＳＢカップ後に「タイガーの記録を目標にしたい」と、ウッズが２１歳３か月で樹立したマスターズ最年少優勝の更新を宣言。１月のマスターズ出場決定後には「会えたら日本語であいさつしちゃうかも」と対面を楽しみにしていた。最近では「今は“会う”だけ。そこから“戦う”ことができるように頑張りたい」という目標がある。

　◆アクセンチュア・マッチプレー　９９年から開催されるツアー唯一のマッチプレー。前週（１７日発表）の世界ランク６４位までに出場権が与えられる。６７位の石川は補欠選手となり、今後欠場者が３人以上出た場合、順次繰り上がって出場できる。ウッズは昨年を含め最多の３回優勝。

◆マスターズ勝負シャツは白　○…ヨネックス社は石川がマスターズで着用するウエアを２１日、「第４３回ジャパンゴルフフェア２００９」で発表した。パンツは「アメカジ、トラッドを意識した」という上品なチェックで、ブルー、ピンク、グリーンに勝負カラーの赤の４色を用意。ポロシャツは「真っ白な気持ちで挑む」という意味合いを込めて、４日間とも白を着用する。石川も気に入っているそうで、一般発売は来月を予定している。

参照元：スポーツ報知