高原リタイア 太もも違和感…２２日練習試合欠場

日本代表のエースとして期待されるＦＷ高原直泰（２８）＝浦和＝が２１日の指宿（鹿児島）合宿で左足内転筋の違和感を訴え、午前中の練習を途中離脱した。午後の練習も回避し、指宿市内の病院で精密検査を受けた結果、異常はなかった。だが、今合宿で最後の実戦となる２２日の練習試合（対九州学生選抜）を欠場する可能性が出てきた。

　高原の左太ももに、そして代表スタッフにも緊張が走った。小雨が降った午前のハーフコートの１０対１０の練習中。ポストボールを受け、ＤＦ坪井を背負いながらターンしてドリブル。その際、踏ん張った左足をピッチで滑らせて痛めた。

　矢野と交代してコートを出ると、サブピッチでランニングを行ったが、午後の練習は回避。岡田武史監督は「内転筋を痛めたみたい。重傷じゃないようだけど」と話したものの、今回の合宿開始時に「少しでも違和感があったら無理しないように」と選手に伝えていただけに、高原も大事を取って森孝久チームドクター同乗の車で指宿市内の病院に向かった。

　前所属のフランクフルトでは負傷で実戦から遠ざかり、浦和移籍などで年末年始も思うような調整ができなかった。なんとかコンディションを上げようとし、前日も雨の中でフィジカルトレーニングを敢行。まずは２６日の親善試合チリ戦に照準を合わせていた。

　磁気共鳴画像（ＭＲＩ）検査などの結果は異常なし。だが、この負傷で２２日の練習試合出場は微妙。今合宿最後の実戦の機会を失うことになりそうだ。岡田監督も「明日（練習試合）は多分使わないと思います」と述べた。出遅れを指摘されていた絶対的なエースが、足踏みすることになってしまった。

　◆ユニホーム発表会辞退　２４日に都内で行われるＷ杯アジア予選で着る新ユニホーム発表会出席を、高原が固辞したことが２１日、分かった。「レッズとしては了承したが、本人の希望で辞退することになった」と浦和幹部が明かした。従来は日本協会とオフィシャルサプライヤー契約を結ぶアディダス社の契約選手が発表会のモデル役を務めてきたが、今回は協会がナイキ社と契約する高原にスポンサーの垣根を越えて前代未聞のオファーを出していた。

参照元：スポーツ報知