朝青龍、出げいこ２０分で切り上げて高砂部屋でもちつき

　今度は「わがまま出げいこ」だ。横綱・朝青龍（２７）＝高砂＝が２３日、春日野部屋への出げいこで、またまた問題行動をやらかした。午前９時３０分に春日野部屋に到着すると高砂部屋でのもちつきを理由にわずか２０分で引き揚げてしまった。傍若無人と言える行動に、春日野親方（元関脇・栃乃和歌）は今後の出げいこの受け入れ拒否を示唆。先に友綱部屋が通達した出入り禁止の輪が各部屋へ本格的に波及しそうだ。

　疾風（はやて）のように現れて、疾風のように朝青龍が去っていった。午前９時３０分、春日野部屋に出現。１０分後に申し合いを敢行だ。栃乃洋らと１０番を全勝で終えると、座敷にいる春日野親方に「部屋でもちつきがありますんで」ときねを持ち上げるジェスチャー付きで一礼。時計の針は９時５０分。わずか２０分で出げいこを切り上げ、慌ただしく去っていった。

　出げいこは、訪問した部屋の流れに従うのが当然。しかも、申し合いの形式として横綱がけいこを終えれば、そのまま終了となるのが角界のならわしだ。朝青龍は横綱の責任として春日野部屋のけいこが終わるまで土俵にいなければならなかった。けいこ終了どころかたった２０分で引き揚げたわがまま行動に親方は憤りを隠さなかった。

　あまりの傍若無人ぶりに春日野親方は「いきなり来ていきなり帰った。こんな出げいこ見たことない」と一刀両断。もちつきについても「ウチの部屋じゃないから知ったこっちゃないよ」と不快感を示した。さらに師匠の高砂親方（元大関・朝潮）にも「何度も出げいこに来ているから“いつも悪いな”とか何か一言あってもいいと思う。どういう指導をされているのか？　こういうけいこが続くなら言わないといけない」と今後の出入り禁止も示唆した。

　当の朝青龍は目的のもちつきを終えご満悦。「もちはおいしかったよ。力強くつけた」とＫＹ発言。負傷している右かかとの状態も上向きで「光が見えた」と上機嫌だったが、横審からも再三、クレームが付く身勝手行動の連発は復帰する初場所（０８年１月１３日初日＝両国国技館）へ新たな火種を抱えた。

　◆朝青龍　首に違和感　朝青龍が右かかとに続き首に違和感を訴えた。もちつき終了後に「首が痛いんだ。治療に行く」と語った。２２日のけいこで痛めたようで、自宅に専属トレーナーを呼んでマッサージなどで回復に努めた。右かかとに関しては「前は栃乃洋関を押せなかったけど、今日は完全じゃなかったけど、出足も良かった」と復調している。

参照元：スポーツ報知