侍ジャパン！巨人！長嶋さん！野球ヒーロー大集結…宮崎渋滞地獄回避せよ

◆ＷＢＣ日本代表・宮崎合宿（１９日）　侍ＪＡＰＡＮフィーバーが、ついに自治体をも動かした。ワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）日本代表の合宿地・宮崎県は１９日、日本代表対巨人の練習試合が開催される２１、２２日に限り、サンマリンスタジアムがある宮崎県総合運動公園の一般駐車場封鎖を決めた。この試合を巨人・長嶋茂雄終身名誉監督（７３）＝報知新聞社客員＝も視察予定で、さらなるパニックは必至。県は宮崎港と宮崎市役所下河川敷に臨時駐車場を設置し、シャトルバスで観客をピストン輸送することになった。

　過熱する一方の侍ジャパン人気が、自治体を動かした。宮崎県が２１、２２日、サンマリンスタジアムのある県総合運動公園周辺の渋滞緩和のため、緊急対策実施に乗り出した。

　１６日の合宿初日、イチローや松坂らスター選手をひと目見ようと、平日にもかかわらず、４万人の観衆が集まった。公園内の駐車場には徹夜組が現れ、福岡や大分、鹿児島ナンバーなど、九州全県からファンが集結した。球場を目指す車の渋滞の列はおよそ７キロに。駐車場からあふれ、近くの空き地に駐車する車も続出した。

　その後、１７日は４万３０００人、１８日には４万４０００人と観客数は増える一方だ。１６、１７日にはチームのバスも渋滞に巻き込まれ、練習開始が１５分遅れた。初の週末となる２１、２２日には巨人との練習試合が予定されており、２０日に７３歳の誕生日を迎えるミスターも視察予定。さらなる混乱は必至で、事態を重く見た宮崎県が動いた。

　県は所轄の宮崎南署に対して、チームバスの先導を依頼したが「要人や皇室関係者ではないので、交通規制できない」と断られた。そのため、県、日本プロ野球組織（ＮＰＢ）などの代表者が１９日昼過ぎから同球場に集合。数時間にわたり、対策会議を開き、公園内にある一般駐車場を封鎖。代わりに市内の２か所（宮崎港、宮崎市役所下河川敷）に臨時駐車場を設置し、観客をシャトルバスでピストン輸送することを決定した。この措置は、同球場でプロ野球オールスター第２戦が開催された０６年７月２３日以来となる。

　宮崎市には連日、代表合宿の日程などの問い合わせが殺到している。市内から運動公園に向かう国道２２０号線、周辺の生活道路をも巻き込む渋滞は、深刻な問題になっていた。県は１７日、ＪＲ青島駅など青島地区から公園を往復する無料シャトルバスの運行を開始したが、それだけでは足りない、と判断した。「週末は想像を絶するお客さんが来るはず。シャトルバスをありったけ集める予定だが、来場は公共交通機関を利用して」と関係者は呼びかけている。

　また、当日は球場への入場は整理券が必要で、宮崎港、下河川敷の臨時駐車場とサンマリンで配布される。収容人員は３万人で、予定枚数に達した場合は入ることができないが、球場周辺がファンであふれかえる可能性が高い。

　今年、宮崎では巨人をはじめプロ野球４球団、サッカーではＪ１、Ｊ２を合わせて１８チームがキャンプを行っている。どのチームよりも、注目、熱気を集めている侍ジャパン。すべては世界連覇への期待の表れだ。

参照元：スポーツ報知