ハミルトンがポールトゥウイン、タイトル王手…Ｆ１第１５戦日本ＧＰ

◆Ｆ１第１５戦日本ＧＰ　決勝（３０日、富士スピードウェイ　１周４．５６３キロ　決勝６７周３０５．７２１キロ）　激しく雨が降る中行われ、驚異の新人ルイス・ハミルトン（２２）＝英国、マクラーレン・メルセデス＝が２時間０分３４秒５７９（平均時速１５１．９７８キロ）が今季４度目のポールトゥウインを飾った。年間４勝は１９９６年のジャック・ビルヌーブ（カナダ、当時ウィリアムズ）に並ぶ新人最多勝記録。ドライバーズタイトル争いでトップに立つハミルトンは１０７ポイントとし、このレースをリタイアした２位フェルナンド・アロンソ（スペイン、マクラーレン・メルセデス）との差を１２点に広げた。早ければ第１６戦の中国ＧＰ（７日決勝）でタイトルが決まる。

　２位にはルノーの新人ヘイッキ・コバライネン（フィンランド）が入り自身初の表彰台に上がった。元全日本Ｆ３王者のスーティル（スパイカー・フェラーリ）とともに現富士コースの貴重な経験者として臨んだ山本左近（スパイカー・フェラーリ）が自己最高の１２位でゴール、佐藤琢磨（スーパーアグリ・ホンダ）は１５位に終わった。

　ホンダはルーベンス・バリチェロ（ブラジル）の１０位が最高でジェンソン・バトン（英国）はリタイア、トヨタはヤルノ・トゥルーリ（イタリア）が１３位、ラルフ・シューマッハ（ドイツ）はリタイアと日本勢は散々な結果に終わった。完走は２２台中１５台。

　レースは悪天候のためセーフティーカースタート。２０周目にようやく通常のレースが始まったが、水が浮いた路面、他車が巻き上げる水滴や濃霧による極度の視界不良の対応に各車が苦しみクラッシュが相次いだ。先頭を走ったハミルトンは他車に煩わされることなく、マシンコントロールを保ちながら落ち着いて走行。中盤の最終コーナーでスピンするシーンもあったが、乗り切った。アロンソはスーティルに接触し右リアを破損した上、４２周目のヘアピンで単独スピンしウォールに激突、今季初のリタイア、ノーポイントに終わりタイトル争いは厳しい状況となった。

　Ｌ・ハミルトン「今まで走った中で一番長いレースだ。本当にレースができるのか心配だったけど、セーフティーカーで始まって、ずっと永遠に続いているみたいだった。リードしている時、これまでのレースのことを考えた。チャンピオンシップに向けて慎重に頑張りたい」

　Ｆ・アロンソ「これでチャンピオンは厳しくなったが最後まで戦い続ける」

　山本左近「（コースの一部が）川というよりも大きなプール。前にいる車のリアエンドのランプすら見えなかった。やるべきことをやって結果を出したことはすごく自信になった。残り２レースで自己ベストを更新したい」

参照元：スポーツ報知