カップヌードル、チキンラーメン再値上げへ

即席めん最大手の日清食品は１日、輸入小麦の政府売り渡し価格が４月から大幅に上がる見通しになっていることを踏まえ、主要商品の「カップヌードル」や「チキンラーメン」の再値上げを検討する方針を表明した。安藤宏基社長が記者団に対し、「仮に小麦が値上がりすると、（商品価格の）再値上げをせざるを得ない」と語った。

　日清食品は今年１月に主要商品の希望小売価格を１７年ぶりに７―１１％値上げしたばかり。再値上げをする場合は、夏ごろになるとみられる。

　国際的な小麦相場の高騰を背景に、輸入小麦の政府売り渡し価格は３割程度の引き上げが予想されている。他の食品でも再値上げの動きが広がりそうだ。

　安藤社長は、最近の原材料価格は投機資金の流入で上昇していると指摘した上で「世界経済の流れに食品が巻き込まれており、一企業の努力ではどうにもならない」と述べた。日清食品の２００７年９月中間連結決算では、小麦など原材料価格の上昇の影響もあり純利益が前年同期比約４２％減少するなど打撃を受けている。

　現在の小麦の政府引き渡し価格は、入札で政府が調達した価格に比べ３割程度安くなっている。農林水産省は、早ければ来週にも引き渡し価格の引き上げを発表する見込み。

　食品業界では、即席めんのほか、パンやドーナツ、パスタ製品などの値上げが予定されているが、４月以降はこうした多くの食品で再値上げの動きが出てきそうだ。

参照元：スポーツ報知